木村屋がNECとAI活用の「恋AIパン」発売、2024年2月から5アイテム展開

木村屋がNECとAI活用の「恋AIパン」発売
木村屋がNECとAI活用の「恋AIパン」発売

(株)木村屋總本店(木村光伯社長)は1月17日、NEC(日本電気(株)、森田隆之社長)本社ビルで「恋AIパン(れんあいぱん)」説明会&試食会を開催した。

「恋AIパン」はAIを活用した新商品で、2~4月にかけて5アイテムを発売予定。希望小売価格は各200円(税込)。関東近郊のスーパー、木村屋總本店のオンラインショップ・直営店で展開する。

【開発の経緯】

木村屋總本店は今年で創業155周年。「次の世代へ『木村屋』をどのように伝えていくか?」という問題意識から、若年層を対象とした商品開発を計画した。対象の若年層を調査した結果、「調査期間がコロナ禍だったこともあり、様々な活動が自粛傾向で、『若者の恋愛離れ』が進んでいることが分かった。また、現代では『する恋愛』と『見る恋愛』があり、相対的に『する恋愛』の優先順位が下がっていた」(木村屋總本店・齊藤浩二取締役)。

そこから、「若者の恋愛を応援するパン」を作ることで、「木村屋を継承できる」とし、「若者の恋愛を応援するパン。そんなパンを本気で作ってみよう。」との考えでプロジェクトをスタートした。

【AIの活用】

若年層との接点をつくるべく、パートナー企業を探した。約1年前にNECと(株)Abema TVの恋愛番組「今日、好きになりました。」の協力を得られることが決まり、商品開発がスタートした。NECでは既に、AIを活用した食品の開発実績がある。今回は3つのAIを商品開発に利用した。

〈1〉会話分析
NECの音声認識技術により、恋愛番組「今日、好きになりました。」の会話データ15時間分をテキストとして抽出。恋愛シーンごとに感情スコア(32種)を付与し、感情の傾向を可視化。

〈2〉歌詞分析
約100万曲の日本語の歌詞データベースから、183種類のフルーツなどの食品を含む約3.5万曲を抽出。食品ごとに感情スコアを付与し、食品のイメージが持つ感情の傾向を可視化。会話分析・歌詞分析から恋愛シーン・食品を感情スコアをもとに紐づけた。最終的には木村屋總本店の職人の経験から食品を選定。5つの恋愛シーンに合わせた商品を開発した。

〈3〉生成AIで商品解説
NECが2023年12月にリリースした生成AI「cotomi(コトミ)」を使用して商品パッケージや特設サイトの商品解説文を作成した。

〈米麦日報2024年1月18日付〉

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