ニチレイフーズ秋季新商品、トレイ入り担々麺は汁あり・汁なしのデュアル調理を実現
ニチレイフーズは7月11日、2024年秋季新商品を発表した。家庭用冷食ではトレイ入りの担々麺を発売する。好みやその日の気分で汁ありか汁なしかを選べる、デュアル調理を実現した。いずれも電子レンジで加熱するだけで出来上がる簡便性も備えている。業務用では独自技術を注いだ上質なハンバーグを外食向けに発売する。
家庭用冷食は新商品8品、リニューアル品14品を、一部を除き9月1日に全国発売する。
当季の一押し商品は「本当に旨い担々麺」(1食300g)だ。濃厚なゴマが香る自家製スープとコシのある自家製中太麺の担々麺。冷食の担々麺市場は汁なしが7割を占めるが、芝麻醤を前面に出した商品は珍しい。そして最大の特徴が汁あり・汁なしのデュアル調理だ。
汁なしのときは当然、そのままレンジにかけるだけだが、汁ありでスープを楽しみたいときは、水を加えてレンジにかける。600Wで6分30秒。麺に油をコーティングして水分を吸収しにくくしており、水を加えて加熱するので、凍結したスープを加熱するよりも調理時間を短縮でき、その分、麺の伸びを抑えることができるという。
担々麺は汁なしは若年層に人気で、汁ありは比較的シニア層の支持が高い。新商品はこの両方にターゲットを広げることができる。
ワンプレート「三ツ星シェフ」シリーズには「和風ハンバーグ&明太クリームパスタ」を追加する。人気メニューの明太クリームパスタに合う和風ハンバーグを組み合わせた。
好調の今川焼にはベネズエラ産カカオ豆のカカオマスを使用した、史上最高品質のチョコフレーバー「今川焼(とろける生チョコ仕立てプレミアム)」を発売する。2024年春のクリームチーズプレミアムと同様に4個入り規格とした。
〈業務用に専門店品質「ブロスハンバーグ」〉
業務用は新商品9品、リニューアル品9品を9月から10月にかけて全国発売する。
当季の一押し商品は「ブロスハンバーグ100/120」。ハンバーグ専門店の“ジューシーな肉汁”品位を目指した。従来のブイヨンジュレ製法・ダブルベルトグリル製法・マルチスチーム製法を使っているが、ブイヨンジュレの配合を見直し、ジューシー感を高めた。2023年秋発売の最上位品「本格肉肉ハンバーグ」と同様に、独自の成型技術によって手作りのようなほぐれ感を実現している。
既存の「究極の唐揚げ(にんにく醤油)/(あごだし醤油)」「特撰中華直火炒めチャーハン」は品質を高めた。後者はスチコン調理に対応し、調理時間の大幅な短縮も実現した。
〈健康コンセプトの新ブランド「everyONe meal」〉
また、ニチレイフーズは7月11日、健康コンセプトの新ブランド「everyONe meal(エブリオン・ミール)」を立ち上げた。たんぱく質を中心とした栄養素を、毎日の食事で手軽においしく摂取できる健康価値を訴求する。商品パッケージにはあえてニチレイの企業ロゴを付けずに、ECと一般小売店で展開する。これまでにない新しい体験価値を生活者に届けたい考えだ。
ライン&マーケティング戦略部付部長の宮川浩幸常務執行役員は「コロナ以降の健康意識が変化し、節制・制限することで健康を維持するOFFの価値から、未病対策として積極的摂取による健康寿命の延伸につながるONの価値へ移行している」として、たんぱく質を積極的に摂取できる商品を展開する。
ECでは6月から植物性たんぱく質をベースに栄養調整した米状素材を使った五目炒飯など3品の販売を開始した。
一般小売店では9月から、スープリゾットや豆乳グラタン、もち麦ご飯のおにぎり、チーズドッグなど調理品のほか、ささみスライス&ブロッコリーなど素材品で計9品を発売する。こちらは自然食材を使い、100gあたり9g以上のたんぱく質を摂れる設計。オープン価格だが、売価は通常の商品よりも100~200円ほど高くなると想定される。まずは都心部の一部大規模チェーンで、集合陳列や動画プロモーション、試食など行い認知獲得を図る。次年度以降に販売を本格化したい考えだ。
〈冷食日報2024年7月12日付〉