6年連続清涼飲料トップの「サントリー天然水」、新CM楽曲に20年前に誕生した「ハナミズキ」を選んだねらいとは/サントリー食品

テレビCM「大地を味方に」篇
テレビCM「大地を味方に」篇

サントリー食品インターナショナルの「サントリー天然水」は、清涼飲料の全ブランドにおいて6年連続で販売数量ナンバーワンだ。2023年には前年比107%の1億3830万ケースの販売となり、過去最高を更新し続けている。

2024年7月から放映している「サントリー天然水」のテレビCM「大自然を味方に」篇は、“ずっとずっと、水と生きてゆけますように。”をメッセージにしている。その楽曲には、20年前に誕生した「ハナミズキ」を選んでおり、大切な人の百年先の幸せを願う歌詞と、CMに込めたメッセージが共通するという理由もあるが、山や森に降った雨や雪が天然水として汲み上げられるまでに、約20年の歳月がかかることも起用の理由だという。

サントリーは2023年から、100年先の未来も清らかでおいしい天然水を守るため、限られた資源である自然からの水を使用するだけでなく、使った分以上を返していく取り組みの「ウォーター・ポジティブ」活動の発信を強化している。これは、全国25カ所、12000ha超(2024年7月時点)の「天然水の森」で未来の水を森からつくる活動。同CMではその取り組みの一端を紹介している。

さらに、7月12日~15日には「20年前から来たかき氷屋さん」と題したイベントを、麻布台ヒルズ(東京都港区)で開催した。CM同様に、水資源の大切さやウォーター・ポジティブの取り組みを多くの人に知ってもらい、よりリアルに体感して共感してもらうねらいだ。

「20年前から来たかき氷屋さん」
「20年前から来たかき氷屋さん」

イベント会場では、大掛かりなセットで、天然水の起源となる“雨”を体感するゾーンや雨が落ちる“土”を体感するゾーンのほか、「サントリー天然水」で作ったかき氷を食べられるキッチンカーを用意した。

雨が落ちる土を体感するゾーン
雨が落ちる土を体感するゾーン

サントリー食品ブランドマーケティング本部の米谷美咲さんは、「サントリー天然水」が「ウォーター・ポジティブ」を推進するねらいを次のように語った。

「50年、100年先の未来も水と生きてゆくためには、水も貴重な資源であることや、ウォーター・ポジティブの重要性を、多くの方に知っていただくことが大切になります。その想いから、コミュニケーションや商品ラベルなど、さまざま接点で訴求しています」

「この活動を始めてから、“商品を選ぶ際に、サステナブルな活動をしているかどうかを気にするようになった”という声や“商品特長だけでなく、水自体の大切さを世の中に訴えていることに視座の高さを感じた、これからも買い続けたくなった”との声をいただきました。ブランド価値の向上に寄与していると手応えを感じています」。

夏の暑い時期に、冷たい「サントリー天然水」を飲んだり、「サントリー天然水」でつくったかき氷を食べられる体験とセットにすることで、「今日降った雨や雪が天然水になるまでに約20年もかかること。だからこそ、未来のために今から水を育むための活動が大切だという想いを楽しく学んでいただきたい。この冷たくて清らかでおいしい水を、ずっと先の未来にも残したいという想いに、より深く共感していただきたい」(米谷さん)とする。

“水”は、一見すると無味・無臭で差別化が難しく、どれも同じに見えてしまう。これから先も選ばれ続けるために、「サントリー天然水」は、水は限りある資源であり、未来の水のことまで考えて取り組む姿勢を伝え、選ぶ理由を提供していく考えだ。

「ウォーター・ポジティブ」の名称は世の中に定着するだろうか。米谷さんは、「いつかはカーボンニュートラルのように、みんなが知る言葉になると思っています。とはいえ、まだご存知の方は少ないので、ナンバーワンブランドのサントリー天然水だからこそ、水のこれからの目指す姿として訴求し続けていきます」と語った。

「20年前から来たかき氷屋さん」の体験イベント
「20年前から来たかき氷屋さん」の体験イベント
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食品産業新聞

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昭和26年(1951年)3月1日
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