石井食品「ファンフェス」に1千人が参加、ミートボール50周年の感謝を込める、ワークショップでは子供たちがミートボールの魅力と厳選素材のこだわりを体感

農場での取り組みを紹介
農場での取り組みを紹介

石井食品は8月3日、千葉県船橋市の同社コミュニティハウス「Viridian」で「イシイのミートボール」発売50周年を記念したイベント「イシイのファンフェス」を開いた。日ごろから同社製品を応援している消費者や地域の人たちへの感謝を伝えるために開いたもの。入場無料の夏祭りイベントとして、家族連れなど1千人弱が来場し、ミートボールについて学ぶワークショップや製品の食べ比べ、SNS投票で上位になった料理を販売するミートボールレストラン、パッケージキャラクター(トマト、カレー、照焼)のネーミング募集、スーパーボールすくい、輪投げなどのアトラクションを楽しんだ。

このうち、ワークショップは親子60人(計3回)が参加し、石井食品の石井智康社長と十文字チキンカンパニーの十文字保雄社長が、ミートボールの「厳選素材」の特徴を紹介した。石井社長は、「当社には『石井食品の三大原則』(品質保証番号、厳選素材、無添加調理)があり、良い食材をいかに手に入れることができるかが、おいしいミートボールを作るために必要なこととなる」と説明。さらに、1997年当時のミートボールと現在の原材料の比較をパネルで示し、「『イシイのミートボール』はことしで50周年を迎える。この50年、良い素材を使用し、(食品添加物など)必要のないものをどんどん抜いて、シンプルに作ることでおいしいミートボールになるという考えで製造している。商品パッケージの裏側にはどのような材料が使われているか表示されており、ここをいかにシンプルにしていくかをスローガンに掲げている。本日は、このような鶏肉を使っているから、ミートボールはおいしいということを学んでいってほしい」とあいさつした。

石井社長
石井社長

続いて、十文字社長が卵から鶏肉になるまでの工程を子どもたちに分かりやすく紹介、「生まれたヒヨコは50日ほどで出荷される。鶏の1週間は人間の1年ほどで、出荷される鶏は会場の皆さんと同じ7歳くらいの若い鶏となる。見た目は大きくても若いため“コケコッコー”とは鳴かない」との説明に、会場の子どもたちも興味深く聞き入っていた。このほか、鶏舎の周りに消毒用の石灰をまいていること、病気を入れないため長靴を2回も履き替えて鶏舎に入ること、鶏が病気にならないよう鶏舎の床のおがくずをこまめに切り返して乾燥させていること、農場の従業員が夜間もヒヨコの様子を見て回っていることなど、農場での取り組みを紹介した。

その後、ミートボールの原料となるむね肉や玉ねぎの試食を行い、石井社長と十文字社長はそれぞれ、子どもたちや親御さんと交流を図った。小学生の娘と一緒に参加した地元の親御さんは「子どもの夏休みの体験として参加した。自分が子どものころからコマーシャルソングで『ミートボール』に慣れ親しんできた。子どもたちの弁当のメインのおかずだけでなく、おかず同士の隙間を埋めるアクセントとしても重宝しており、とても助かっている」と述べていた。

また、今回のファンフェスに先立ち、2日と3日には各工場エリア周辺(4カ所)で催事イベントを開催し、それぞれ幅広い世代の顧客が来場した。このうち、京丹波工場では、工場見学と商品詰め放題などが行われ、多くの親子連れが参加した。唐津工場では、約150人にバーチャル工場見学(動画視聴)と3種のミートボールの試食を行い、工場見学に興味を持つ人も多かったという。

石井食品ブランド&コミュニケーション部の黒飛芙美恵氏によると、今回のファンフェスの目的について「イシイのミートボール50周年を記念し、ファンや地域の人々に日ごろの感謝を伝えるために開催した。長年多くのお客様にご愛顧いただいているミートボールだが、本社や工場がある地域の人々の食卓の姿は把握できていない現状があった。そこで、地域住民との連携を深め、社員や生活者が『地域』という共通点で交流をすることで、地域の食卓(生活者)の理解が深まるのではないかと考えた」としている。

さらに、同社が長年取り組んでいるファンづくりについて、「公式ホームページや各SNSを通じて、企業情報や商品情報の発信、とくにユーザーとのコミュニケーションを積極的に行っている。工場見学は長年行っており、昨年は本社と京丹波工場でファンイベントを行い、ファンと触れ合う機会を設けるなど、直接ファンとのコミュニケーションを取る機会を増やしている」(黒飛氏)と述べている。

〈畜産日報2024年8月6日付〉 

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