東米商2024商談会、「先を見据えた商談を」=須賀理事長
東京都米穀小売商業組合(東米商、須賀稔理事長)は19日、都内で「東京米(マイ)スターセレクションKIWAMI米(マイ)2024商談会」を開いた。生産者を中心に米穀卸や資材メーカーなど40弱が出展し、80ほどの米穀店が商談に訪れた。
須賀理事長は参加者に向けて「ここでの出会いを大事にして、真剣に誤解のない取引をしてほしい。『お米が高くなって良かった』ではなく、来年、再来年と先を見据えて商談してほしい。今日1回きりという考えでは困る。生産者が高齢化する中、若者が参加できる市場にしていかなくてはならない」と話した。
〈KIWAMI米コンテスト、最高金賞に若井農園の無農薬ミルキークイーンなど〉
東京米スターが選ぶ「KIWAMI米」コンテストの表彰式も行われた。最高金賞には(株)若井農園(滋賀)無農薬無化学肥料栽培米ミルキークイーン、(株)小田島建設(新潟)特別栽培米新之助、雪野ふるさとライステラス安塚(新潟)特別栽培米コシヒカリBL――の3品が輝いた。
このコンテストは日本で唯一の機械判定に頼らない、米のプロによる官能検査のみによるコンテスト。今回は「理事長賞」を新設し、出品米を使った優れたブレンド米も表彰した。「ブレンドすることで1+1が2ではなく、4にも5にもする技術がある」(小池理雄審査員代表)として、須賀理事長が選定した、伊賀ふるさと農協とゆうだい21研究会・冨田実氏作の6対4のブレンド米が受賞した。
評価基準は〈1〉米の特徴を客に伝えたくなる内容かどうか、〈2〉紹介したくなるような生産者の思いや背景があるかどうか、〈3〉米穀店に寄り添った取引のしやすさ――。書面による1次審査ののち、26人の審査員による官能審査を実施。なお、精米はこれまで各米穀店で行っていたが、今回から同一条件にするため須賀米穀店で精米した。最終の3次審査は12人の審査員が同じ炊飯器で炊いたご飯で官能審査を実施し、順位を決定した。
〈米麦日報 1月21日付〉