ファミマ×明治×コカ・コーラ、業界の垣根を越えた“女性活躍”とは?「国際女性ウィーク」にトークセッションを開催

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは3月7日、「ファミリーマート×明治×コカ・コーラ ボトラーズジャパン -それぞれの視点から学ぶ 女性活躍の重要性-」と題したトークセッションをオンラインで開催した。平日昼の開催にも関わらず、3社の社員約200名が参加し、企業の垣根を越えて女性活躍推進の取り組みを共有した。
このイベントは、ファミリーマート、明治、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの3社が合同で実施したもの。国際女性デー(3月8日)を含む「国際女性ウィーク」(3月4日~10日)にあわせて企画され、ジェンダー平等の推進や女性のキャリア形成について考える場を提供した。
〈業界を越え連携して学ぶ、女性活躍の重要性〉
イベントでは、各社の女性活躍推進の取り組みや、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)施策について議論が交わされた。ファミリーマート サステナビリティ推進部マネジャーの大橋結実子さんは開催の狙いについて、「3社は異業種ながらも、D&I推進やLGBTQへの理解促進など共通の課題に取り組んでいる。異なる業種の視点を持ち寄ることで、各社の社員の多様な気づきや、さらなるD&Iの促進につながると考えた」と説明した。
トークセッションでは、コカ・コーラ ボトラーズジャパン CVS営業統括部長の永井優行さん、明治 人財開発部部長の山口恭子さん、ファミリーマート 製造基盤・品質管理本部品質管理部長の武蔵芳枝さんが、それぞれの視点から女性活躍推進の重要性を語った。
〈各社の取り組みと課題〉
ファミリーマートでは、社員の多様性を尊重し、育児・介護と仕事の両立を支援する制度を充実させてきたという。その結果、育休取得者の復職率は100%を実現。異業種との連携を通じて、多様な働き方の可能性を模索していることなどを紹介した。
明治では、社内の理解促進を目的に、生理痛の疑似体験会などを実施。参加者の約9割が男性となり、社内での意識改革につながったという。また、サステナビリティと事業を融合する取り組みを進め、自社製品を活用しながら育児や介護に関するワークショップも開催し、社員が共通認識を持てる環境づくりを進めている。
明治の山口さんは、「“meiji維新”という社内のカルチャーや風土を変える取り組みを、有志のメンバーが主体となって進めている」と話すとともに、「生理痛体験会では、多くの男性社員が『女性の痛みを初めて実感した』という声を上げていた。こうした理解の積み重ねが、ジェンダーに関係なく活躍しやすい職場環境づくりにつながると思う」と話した。
コカ・コーラ ボトラーズジャパンでは、営業部門における女性活躍の推進を課題とし、各部署での取り組みを進めている。一方で、男性の育休取得率100%を達成し、女性の負担を軽減する取り組みを強化しているという。「多様性が競争力を生む」という考えのもと、ダイバーシティ経営の推進に力を入れているという。
〈女性活躍推進は男性の役割も重要、企業の成長には多様な人材を〉

また、女性活躍推進の実現に向けては、男性の役割も重要になるという。コカ・コーラ ボトラーズジャパンの永井さんは、「女性活躍推進は女性だけの課題ではなく、男性も当事者意識を持ち、組織全体で取り組むべき課題だ」と指摘。ファミリーマートの武蔵さんは、「単に制度を整えるだけではなく、個々の事情に合わせた柔軟な対応が重要になる」とした。
3社は、企業の持続的成長に向けて、多様な人材が求められるとする。武蔵さんは、「当社は“チャレンジする方のコンビニ”を掲げている。変化が激しいこの時代に対応できるようにフレキシブルに対応していきたい」と話す。また、永井さんは、「今日の成功が明日も通用するとは限らない。変化の激しい時代において、企業は多様な人材を活かし、柔軟に適応することが求められる」とした。
3社は今後も業界の垣根を越えた協力関係を広げていき、D&I推進を進めていく方針だ。