コカ・コーラ社が無糖紅茶市場に新たな一手、紫の「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」発売/コカ・コーラシステム

「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」
「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」

無糖紅茶飲料市場が拡大する中、コカ・コーラシステムが新提案を行う。同社は3月10日から華やかな香りとすっきりした味わいを追求した「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」(650mlPET)を発売した。

同製品のこだわりは、手摘みセイロン茶葉を100%使用し、高温・短時間でティーポットで淹れるように静置抽出したことだという。味わいは、ベルガモットの爽やかな香りを生かしたクセのない味わいのフレーバーティーで、日常のさまざまな飲用シーンで楽しめるように、650mlの大容量サイズで展開する。

日本コカ・コーラ社の田中さん(左)と、コカ・コーラ東京研究開発センターの本間さん
日本コカ・コーラ社の田中さん(左)と、コカ・コーラ東京研究開発センターの本間さん

同日に行われた発表会で、日本コカ・コーラ社マーケティング本部の田中惇也さんは、「無糖紅茶飲料市場は成長が顕著で、過去3年間の平均成長率は7%増となっている(インテージSRI調べ、金額ベース)。背景としては、リフレッシュニーズの高まりや紅茶専門店の拡大、飲食店でのアレンジメニューの増加が挙げられる。無糖紅茶飲料のユーザーは、30-50代が約7割を占め、飲用層の広がりが成長を後押ししている」とした。

中味設計を担当したコカ・コーラ東京研究開発センター 製品開発ティーカテゴリーサイエンティストの本間勇志さんは、「“紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー”は、手摘みセイロン茶葉100%を使用し、茶葉に余計な圧をかけず、じっくりと成分を引き出す『静置抽出法』を採用。これにより紅茶本来の香りを損なわず、苦みや渋みを抑えたすっきりとした味わいの実現を目指した。製造効率よりもおいしさを優先し、紅茶本来の豊かな香りと爽やかさを際立たせることに取り組んだ」と話した。

新商品のパッケージは、アールグレイの象徴であるベルガモットの花の色にちなんで紫を採用したという。田中さんは、「アールグレイといえば“紫”というイメージは強いものの、飲料の売り場ではまだ浸透していない。そこで当社はベルガモットの花の紫を取り入れ、紅茶市場に新たな切り口を打ち出した」とした。

「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」のキービジュアル
「紅茶花伝 無糖 アールグレイアイスティー」のキービジュアル

また、プロモーションの一環として、BTSのキャラクター「TinyTAN」を起用し、テレビCM「ムムム紫の無糖」篇を放映するほか、全国5エリアでの屋外広告や「ムムム紫を探せ!スタンプラリー」など、多彩なキャンペーンを展開する。

無糖紅茶飲料の市場は、2024年実績も金額ベースで伸長し、10年以上成長が続いている。今月に入り、大手各社が新製品やリニューアル品を相次いで発表したことで、今年の清涼飲料市場の注目カテゴリーとなっている。

清涼飲料最大手のコカ・コーラシステムが仕掛ける“紫の無糖紅茶”の戦略は、今後の紅茶飲料市場の活性化につながりそうだ。

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昭和26年(1951年)3月1日
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