「げんきな免疫プロジェクト」、園児を対象に体験型学習を実施─子ども自身が“免疫のケア”に関心を持つきっかけに

「キッズスマイル江東東砂園」で「健康知育プロジェクト」を実施
「キッズスマイル江東東砂園」で「健康知育プロジェクト」を実施

「免疫のケア」を啓発する官民連携の取り組み「げんきな免疫プロジェクト」は3月13日、株式会社Smile Projectが運営する認可保育園「キッズスマイル江東東砂園」(東京都江東区)で、園児を対象とした体験型学習「健康知育プロジェクト」を実施した。

この取り組みは、免疫に関する正しい知識や関心を園児自身が持つことを目的としており、家庭で体調管理について考えるきっかけの提供もねらいとしている。「免疫のケア」は、免疫機能を正常に働かせるための行動を意識する考え方で、同プロジェクトでは生活習慣への意識づけを中心に啓発活動を行っている。

新型コロナウイルス流行以降に生まれた子どもは、獲得免疫に遅れがある可能性が指摘され、「菌離れ世代」と呼ばれることがあるという。また、4月の入園シーズンは親離れや集団生活の開始により体調を崩しやすく、「保育園の洗礼」とされる現象が起こりやすい。こうした背景をふまえ、通園開始前の3月に「健康知育プロジェクト」が実施された。

当日は、キリンホールディングスのヘルスサイエンス研究所の研究員と同園の保育士が講師を務めた。園児12人を対象に、紙芝居の読み聞かせや、顕微鏡を使った「プラズマ乳酸菌」の観察体験などが行われた。

紙芝居『げんきになるためのおやくそく』の読み聞かせ
紙芝居『げんきになるためのおやくそく』の読み聞かせ

紙芝居『げんきになるためのおやくそく』では、「早寝早起き」「手洗い・うがい」「外で遊ぶこと」などの習慣を、ヒーローと妖怪のやりとりに見立てて紹介。園児たちはクイズを交えながら楽しく学んだ。

観察体験では、園児たちが顕微鏡を使い、プラズマ乳酸菌の形状を観察
観察体験では、園児たちが顕微鏡を使い、プラズマ乳酸菌の形状を観察

観察体験では、園児たちが顕微鏡を使い、プラズマ乳酸菌の形状を観察。粒状の形をスケッチする様子も見られた。専門的な言葉を使わずに、免疫に関連する事柄を体験的に学ぶ機会となった。

「げんきな免疫プロジェクト」は、2023年に発足した官民連携の啓発活動。現在、37の企業、1団体、15の自治体が賛同し、「免疫のケア」に関する啓発活動を行っている。全国の小学生を対象とした授業は2022年から継続的に実施され、これまでに約2万人が参加しているという。

キッズスマイル江東東砂園の前田園長は、「子どもたちが“自分の体を自分で考える”経験を持てたことは大きな意味がありました。園でも日々の保育を通して、こうした気づきが自然に生まれるよう取り組んでいきたい」と話している。

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