UCC上島珈琲、幻のコーヒー「ブルボンポワントゥ」数量限定で販売
同社は07年に日本市場における「ブルボンポワントゥ」の独占販売を実現して以来、一年に一度、数量限定で販売してきた。
10周年を迎えた今年は、業務用専用のアルミ製特殊缶の容器を家庭用に新規改良して採用し、焙煎直後の香りを逃さない工夫を行っている。
発売10周年を記念し、同日には「UCCコーヒーアカデミー東京」で、「ブルボンポワントゥ」発売10周年特別試飲・セミナーを開催。「ブルボンポワントゥ」の開発秘話などを紹介した。
同社農事調査室の中桐理室長は、「1771年にレユニオン島で発見されたブルボンポワントゥは、18世紀フランス王侯貴族や芸術家たちに愛されたコーヒーである。だが、その後はサトウキビの生産が盛んになったことなどもあり、1942年の輸出記録を最後に栽培が途絶えてしまった。
UCCは1999年に同島を訪問調査し、ブルボンポワントゥの再生プロジェクトをフランス政府と同県庁の協力を受けてスタート。
島内に残るマザーツリーの選抜から栽培適地の選定、生産希望農家の募集を行い、2003年から試験栽培を開始し、2007年から発売している。野花を集めたような繊細でピュアな香りや、透明感と気品にあふれた味わいが特徴。口に広がる甘みを含んだ酸味も楽しんでいただきたい」と話した。
〈最高の“家淹れ”コーヒーも紹介〉
また、セミナーでは「最高の“家淹れ”コーヒーを楽しむ方法」と題し、同アカデミーの中平尚己講師が語り、買い場として「コーヒー専門店」での購入が過去5年間で約3割伸長するなど、自宅でコーヒーを淹れるスタイル“家淹れ”コーヒーが増加していると紹介した。楽しみ方では、水出しやフレンチプレスなど抽出方法の違いで味の変化が楽しめることや、フードペアリングの具体的な方法を説明し、豆の選び方では、①賞味期限②産地情報③味覚チャート記載のパッケージに着目することなどを提案した。
同社は自宅で最高の“家淹れ”コーヒーを楽しめるように、高品質でストーリー性のある豆の提案とともに、抽出器具、淹れ方、食べ物との合わせ方まで、トータルで提案する活動を推進している。
〈食品産業新聞2017年12月14日付より〉