浅草にネスレの“無人カフェ”、春節の中国人観光客でにぎわう
目玉は、IoT対応コーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ 50」や「Pepper」などが連携して、注文受付やコーヒーの提供を無人で行うこと。「Pepper」には、5.2億人以上ユーザーがいる中国最大手のデジタル決済サービスの「アリペイ」や中国語対応アプリが導入されており、呼び込みや土産品購入時の決済も無人で行う。インバウンド需要が高まる中、日本の接客業では人手不足のほか言語や決済の面で課題が多かったが、それらを解決するサービスとして注目されている。
店内では、「ネスカフェ ゴールドブレンド」や「同 香味焙煎」など“メイドインジャパン ネスカフェ”の試飲や土産品の購入ができる。また、春節のシーズンを盛り上げるため、春節の挨拶をする「Pepper」との写真撮影やおみくじが楽しめるエンターテイメントの要素があるコーナーも用意した。
ネスレ日本飲料事業本部の島川基部長は、「カフェでは、“メイドインジャパン”のレギュラーソリュブルコーヒーと和のスイーツを展開する。レギュラーソリュブルコーヒーは、ネスレ独自の“挽き豆包み製法”が生み出す淹れたての香りと味わいで、和・洋・中のプロフェッショナルの料理人の方々が認めて下さる味わいだ。日本が誇る“職人”と“ロボティクス”を合わせ、和のおもてなしを提供したい」と話した。
店内では「Pepper」との写真撮影も
同社の「キットカット」は訪日観光客からお土産として人気で、最近では高木康政パティシエが監修する「キットカット ショコラトリー」が注目されている。同社はチョコレートに続き、中国で急速に消費が拡大するコーヒーでも観光客の関心を集めたい考えだ。
日本のコーヒーの輸入量は、20年前の1997年と比較すると約1.3倍。中国の輸入量は同期間で10倍以上に増加している。島川部長は、「経済発展の豊かさに伴い、コーヒーの消費量は増える傾向にある。中国は国民一人当たりのコーヒー消費量が日本の足元に及ばないほど低いが、急速に拡大している。コーヒーのような嗜好品の文化がさらに浸透すると考えている」とした。
中国では国外の商品をインターネット経由で購入する越境Eコマースが急拡大している。“メイドインジャパン”の「ネスカフェ」が今後中国で普及する可能性もありそうだ。
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