機能性表示食品「おいしい腸活 流々茶」が好発進/サントリー食品
同社飲料製品で初となる機能性表示食品ということもあり、流通からの期待が高く、コンビニやスーパー、ドラッグなどの売り場で目立つ形で展開され、販売も好調だ。
同製品は、「お通じの習慣を改善する」ことが報告されているイヌリンを配合している。イヌリンは水溶性食物繊維の一種で、腸の動き(ぜん動運動)を活発にする成分。「なるべく自然なもので、手軽においしく、お通じの習慣を改善したい」という顧客ニーズに応えたことが奏功した。
同社ジャパン事業本部ブランド開発第一事業部の多田誠司課長は、「流々茶(イヌリン)」の”腸活”メカニズムについて、「水溶性食物繊維が大腸まで届き、もともと腸内に存在するあらゆる善玉菌のエサになり、腸の動きを活発にして、お通じの習慣の改善につながる。関与成分のイヌリンは欧米で相当メジャーなもので論文も数多くある」と話す。
サントリー食品インターナショナル 多田誠司課長
烏龍茶ブランドで展開する理由については、「水や緑茶ブランドでの展開も検討したが、イヌリンは少し甘みがあるため、烏龍茶のやや苦くて渋い味と合わせることで良い味覚に仕上がった」ためとした。最近は、ヨーグルトなど乳酸菌の市場が盛り上がり、”腸活”への興味者は女性の46%にあたる2100万人いるという。ただ、腸活を実践している人は12.9%で、実践していない人が87.1%だった。しかし、その中で毎日飲むもので腸活できるならやってみたいという人が57%いたため(サントリー調べ)、同社は、毎日のお茶で手軽な食物繊維の摂取を提案する。
サントリー食品は、これまでもトクホ製品で「特茶」や「黒烏龍茶」「胡麻麦茶」などを展開し、健康的な飲料の市場を盛り上げ、新製品投入のたびに生活者から好評価を得てきた。一方で、血圧対策の「胡麻麦茶」などは、血圧の数値が正常化すると飲まなくなるケースが多く、ヘビーユーザー流出の課題がジレンマだった。
だが、お通じの悩みを持つ生活者は、それを体質だと捉えることが多い。新製品は効果を感じた後も飲み続けられることが期待できそうだ。
〈食品産業新聞 2018年4月16日付より〉
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