ヨーロッパNo.1のスムージー「イノセント」が日本上陸、本国CEOが語る勝算とは
イノセントジャパン 内野正仁社長、英国・イノセント社 ダグラス・ラモントCEO
――イノセントがヨーロッパで成功している理由は。
ラモントCEO 細部までこだわった商品そのもののクオリティにあると思う。そして、われわれが「ドリンカー」と呼んでいる消費者の方々と、遊び心のあるエンゲージメントを図れたことが大きい。お客様と1対1のコミュニケーションを図ることを大切にするブランドであり、これが同業他社との差別化ポイントだ。
1999年に設立し、第1日目の販売はたった23本だったが、現在の年間売上高は4億ポンドとなり、ヨーロッパでナンバーワンのチルドドリンクになった。
――日本で展開する理由と成功するカギは。
ラモントCEO 日本は、街中に自販機があるなど飲み物に囲まれていることは認識しているが、クオリティに強いこだわりを持った商品というのは、あまり多くないのではないか。クオリティ、味覚、商品の背景にあるストーリーを訴求することにより成功のチャンスはある。フルーツをどのように調達しているかなど、日本の皆様とクオリティを軸にエンゲージメントを図れれば、今までにないポジショニングを勝ち取れる。
そして、イノセントは、味が良いだけではなく、社員や社会、地球環境などのことも考える、良いことをする会社だと知られている。特に大事なのはサスティナビリティであり、具体的には利益の10%をチャリティに寄付している。このような良いことを通じ、「ドリンカー」とのつながりをさらに深める方法で日本でも成功できると考えている。9月からは、「ドリンカー」を驚かせるような楽しい広告施策も展開する予定だ。
――今後の活動について。
内野社長 独自のブランドマーケティング戦略を展開し、販売チャネルは、ターゲットリーダーである「ドリンカー」が買いに行きやすいところを設定しており、現在は都内の一部コンビニエンスストアやカフェなどで展開している。そこで確実に売れるようになったら、他のチャネルでも展開する。
商品の良さを伝えることが活動の鍵になる。発売以降、ブランドに接した方からは粘性が高い、本物の果物みたいなどと評価された。20~30代の男女が中心である「ドリンカー」の方々からの発信で、どんどん広げていきたい。まずは存在を知っていただき、日本で最も好まれる小さなスムージーカンパニーを目指す。