ゲーマーのための飲料発売、“頭のスポーツドリンク”「e3」/大塚食品
“eスポーツ”は「エレクトロニック・スポーツ」の略で、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称。日本のeスポーツの市場規模は、2017年に3億7000万円だったが、2018年には約13倍の48億3100万円になったという。2022年には約100億円に拡大することが見込まれる成長市場だ。同社は新製品の発売で、eスポーツ市場と飲料市場を盛り上げていくねらい。
「今後さらに拡大が見込めるeスポーツ市場」(大塚食品資料)
「e3」の中味は、カフェインに加え、速攻と持続のエネルギー源であるブドウ糖とパラチノースの2種類の糖の甘みに、炭酸をきかせ、ほどよい苦みのフレーバーなどで後味をスッキリさせたことが特徴。同社飲料事業部の小林一志副部長は12日の発表会で、「プロeスポーツプレーヤーや業界関係者へのヒアリングを重ねた結果、導き出したキーワードは“速攻と持続”でした。eスポーツに限らず、現状に満足せず、さらなる高みを目指す方々をサポートしていきます」とする。
カフェイン・ブドウ糖・パラチノースを配合(大塚食品資料)
製品開発にあたっては、部門横断型で同社内のゲーマー(ゲーム好きな人)を募集し、集まった8人と製品担当が一緒になり、プロモーションなどの施策を検討したという。
同社執行役員の金子忠晴飲料事業部長は、「同製品を飲んでいただき、日本のeスポーツプレーヤーのみなさまに、世界で活躍していただきたい。そして、最終的には、広く頭脳を駆使する多くの方々に召し上がっていただきたい。ブレインスポーツドリンクのカテゴリーを創造していきます」と話した。
製品キャラクターには、東大卒プロeスポーツプレーヤー の“ときど”選手とスポンサー契約し、同選手とともに飲料市場およびeスポーツ業界へ新たな価値を提案する。“ときど”選手は、「これまでエナジードリンクを飲むこともあったが、待ち時間が長いこともあり、途中で集中力が落ちてしまうという不安があった。“e3”は、持続という新しい要素が加わっている。試合や練習の前に飲んでいく」とした。
また、同製品は発売にあたり、eスポーツの大会協賛やSNSでのキャンペーンなどの広告宣伝活動を行い、認知・浸透を図る。そのひとつとして、カプコン社が主催し、“ときど選手”もキャプテンの一人として参加する「ストリートファイターリーグ Pro-JP」に協賛することが、東京ゲームショウの会場で発表された。