地域防犯貢献の「みまもり自販機」展開を埼玉・深谷市に拡大/キリンビバレッジ
今回は、警察署に加えて、全国で初めて行政(深谷市)と取り組み、公園などの公共施設を含めた防犯上適切なロケーションに展開し、年間で30台の設置を目指す。また、キリンビバレッジの社用車に「こども110番の車」のステッカーを貼り、走行することで深谷市の登下校時の見守り活動に協力する。
キリンビバレッジの社用車に「こども110番の車」のステッカーを貼付
キリンビバレッジは、10月28日に深谷市役所で、深谷市、深谷警察署、寄居警察署と「防犯活動に関する協定書」を締結した。同協定書は、深谷市の「安全で安心なまちづくり」の実現に向け、地域の防犯活動や防犯広報活動に相互に協力することを定めたもの。
同社常務執行役員の岩田実自動販売機営業本部長は、「街中における自動販売機で、少しでも街の安全や安心につながってくれれば。また、活動を通してキリンという会社の認知を高め、理解を深めてもらい、キリングループ商品に触れる機会が増えることを目指したい」と話した。
目立たない小型カメラを用い、人の目線に近い高さから地域を見守る(キリンビバレッジ資料)
防犯に関する状況について、埼玉県警察本部の資料によれば、埼玉県内の全刑法犯認知件数は年々減少しているものの、子どもに対する声かけ事案は増加傾向にあるという。声かけ事案とは、18歳以下に対して、犯罪行為には至らないが、「声をかける」「手を引く」「肩に手をかける」「後をつける」などの行為で、重大な犯罪の前兆として捉えられる事案のこと。埼玉県内では平成30年時に3280件、深谷市内では60件あった。特に、下校・帰宅途中における発生が全体の約59%を占めている。このような状況から、警察としても、市内に19校ある各小学校の通学路を中心に、公園やグラウンド、JR深谷駅、岡部駅周辺などに「みまもり自販機」の設置を進めていくとしている。
左からキリンビバレッジ・岩田常務、深谷市・小島進市長、深谷警察署・鎌田政由喜署長、寄居警察署・千葉正署長、深谷市イメージキャラクター「ふっかちゃん」