乳酸菌配合飲料の売れ行き好調、備蓄需要で常温保存タイプ増加
「感染症予防への期待から、乳酸菌飲料を買い求める人が増えている。これから花粉症の季節になるため、この傾向は続くだろう」(都内スーパーの担当者)。特徴は、チルド製品だけでなく、常温保存できるタイプでも乳酸菌を配合した飲料の人気が高まっていることだ。スーパーマーケットやコンビニエンスストア、ネット通販でも購入できるという手軽さや、自宅に備蓄できるという特性から注目されている。
キリンビバレッジは、独自素材の「プラズマ乳酸菌」を使用した「キリン iMUSE 水(みず)」(500mlPET)を、1月14日から発売したところ、発売初週に3ヵ月の販売予定数を突破したと発表した。無糖、カロリーゼロであることから、30代以上の男性ユーザーが多いという。2018年に発売した「iMUSE レモンと乳酸菌」も合わせた「iMUSEブランド」計では、1月の販売数量が前年比2倍以上で推移し、2月も同様の傾向が続いているとする。
大塚製薬は、独自成分の「乳酸菌B240」を使用した「ボディ メンテ」ブランドの出荷実績が、前年比2ケタ増で推移している。「ボディ メンテ ドリンク」(500mlPET)を中心に、流通からの引き合いが増加し、取り扱い企業や店舗が広がっている。同社広報は、「関心の高まりを受け、ホームページの閲覧者数も急増しています」とする。
アサヒ飲料では、「カルピス」由来の「L-92乳酸菌」を配合した乳性飲料「守る働く乳酸菌」(100mlPET、他)の出荷が、新型コロナウイルスの報道前に比べて1.5倍で推移している状況だという。
冒頭のスーパーの担当者は、「新型コロナウィルへの警戒から、休日は外出せずに家で過ごす人が増加することが見込まれ、テレワークなど自宅で過ごす方も増えるだろう。自宅で備蓄できる食品や飲料の需要は高まる傾向だ」としている。