新型コロナウイルス対応で入社式にWEB活用広がる、アサヒグループや伊藤園が採用

アサヒグループHD 本社外観
今年4月の入社式は、新型コロナウイルスの影響で、例年とは異なるやり方が広がりそうだ。

飲料関係では、アサヒグループホールディングスは、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴い、2020年4月に入社する新入社員を対象としたグループ合同入社式、および導入研修について、当初予定していた集合型での実施を中止し、WEB動画によるメッセージ配信およびWEB上のコミュニケーションツールを使った導入研修に変更することを決定した。

対象者は、アサヒグループに4月1日に入社する新入社員(240名)。入社式では、アサヒグループホールディングスの小路明善代表取締役社長、および泉谷直木取締役会長からのメッセージをWEB動画で配信するという(録画)。

また、4月1日~3日に予定する導入研修は、WEB上のコミュニケーションツールを使った研修方法で実施する。研修内容は、〈1〉社会人としての心構え〈2〉マナー研修〈3〉グループ理念「Asahi Group Philosophy」の理解促進〈4〉アサヒグループの事業内容説明など。

同社は、「新型コロナウイルスの影響で、グループ合同入社式および導入研修は中止となりましたが、その代替策として、WEBを使ったメッセージ配信及びコミュニケーションツールを使った導入研修を実施することになりました。このようなやり方で入社式や導入研修を行うのはアサヒグループとしては初の試みです。ただ取り止めるだけではなく、このような別の方法できっちりと入社式、研修を行うので、新入社員のみなさんは、不安にならずに安心して入社してきてほしいです」としている。

伊藤園は例年、入社式と新入社員教育を、新入社員が集結した神奈川県のホテルで約1週間実施していたが、今年は入社式を全国10カ所の同社施設などで行うことを決めた。対象は約200名。本庄大介代表取締役社長が生中継で新入社員に直接メッセージを伝えるという。また、新入社員教育は、時期を6月にずらし実施する。

同社では、「入社式の会場を分散するのは、新型コロナウイルス拡大のリスク対策と、新入社員の不安を少しでも払拭するためです。1カ月ほど前からどのように実施すべきか検討した結果、このような形になりました」とする。

コカ・コーラ ボトラーズジャパンは、例年4月1日に実施していた入社式を、今年は秋に延期する。同社は「新入社員(約380名)の規模が多いこともあり、安全に考慮しました」としている。

採用に関しても、新たな取り組みをスタートし、第1次面接は志望者自身の録画での応募になり、第2次はWEB上での面接になるという。同社は、「採用の機会をきちんと設けるため、初めてWEBを活用した面接に挑戦します」とする。

新型コロナウイルスの影響が長く続いていることから、新入社員の入社式や研修会などに大きく影響を及ぼしている。