機能性表示食品「充実野菜 朱衣にんじんミックス」発売、“高めの血圧を下げるGABAの働き”/伊藤園
伊藤園マーケティング本部野菜・果汁ブランドグループの山口哲生ブランドマネジャーは、9月17日にオンラインで行った新商品説明会で、「コロナ禍での清涼飲料市場は、健康意識の高まりにより購買の変化が表れており、炭酸や水のほか、乳酸菌や豆乳、お酢、そして野菜飲料が伸びている。今後はこれまでとは異なる消費行動が予測されており、当社も野菜飲料で次なるステージに対応していかなくてはならない。その中で、われわれは大きな発見があったので、新商品を提案する」と話す。
伊藤園・山口哲生ブランドマネジャー
この大きな発見というのは、同社専用にんじんの「朱衣」に、一般的なにんじんと比較して2.5倍以上のGABA量が含まれていることだという。2020年9月9日の日本土壌肥料学会で、「ニンジンの機能性成分について」のタイトルで同社農業技術部の大関氏が発表している。
「朱衣」は、同社が50以上の品種から約10年かけて選び抜いたにんじんで、糖度は通常の1.1~1.3倍、β-カロテンは約1.5倍ある。おいしさと栄養にすぐれていることから、同社はその素材の魅力をこれまでも訴求し続けていた。今回、GABA含有量が多いことがわかったため、機能性表示食品の新商品の開発につなげている。
2019年の野菜・果汁ミックス飲料市場は約730億円規模(伊藤園調べ)で、野菜飲料市場の約半分の最大構成比を占める。購買層は40代以上の中高年が70%以上を占めている。一方、健康意識が高まる中、食生活やライフスタイルの変化などから、血圧が高めの人は20歳以上の約50%を占め、特に40代以上で高血圧の健康不安を抱える人が多い。
今回の機能性表示食品「充実野菜 朱衣にんじんミックス」は、多くの人に安心しておいしく飲んでもらうため、野菜飲料市場の中で最も構成比の高い野菜・果汁ミックス飲料から発売する。
原材料には「朱衣」を主体に20種の野菜と4種の果実を使用。野菜・果汁ミックス飲料からの新提案であり、同社は今後「朱衣」を基軸に商品展開をいっそう強化し、生活者の健康的な生活に貢献していく考えだ。