桜デザインパッケージの飲料が増加、「お~いお茶」「綾鷹」「スーパードライ」やスターバックス「さくらシリーズ」など、コロナ禍でも季節感や和を
身近な飲み物で、桜を描いたパッケージデザインが増えている。
桜は日本を代表する花のひとつであり、春のお花見は季節の行事になっていたが、コロナ禍以降は大人数が集まってお花見をする機会が減った。その中で、春を身近に感じられる桜をデザインした商品を、飲料メーカー各社が展開している。
2023年は1月から2月にかけ、ペットボトル飲料「お~いお茶」「綾鷹」の桜パッケージや、チルドカップ飲料「スターバックス さくらミルクwithさくらストロベリージェリー」、アルコールでは満開の桜を描いた「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」などが順次登場する。
〈伊藤園「お~いお茶」桜パッケージ〉
伊藤園は1月23日、「お~いお茶」桜パッケージを日本と海外(上海・台湾・韓国)で同時発売している。「お~いお茶」ブランドは、2015年から桜パッケージを毎年春に実施しているが、日本茶と桜の組み合わせが日本の伝統を感じさせるため好評を得ているという。また、小売店側から売り場を華やかに彩る取り組みとして評価が高いことも、続けている背景にある。
2023年は「未来に残す桜の植樹・保全活動」をテーマに描いた桜のデザインを採用し、若年層へのアプローチを強化している。
〈コカ・コーラシステム「綾鷹 桜デザインボトル」〉
コカ・コーラシステムの「綾鷹」は、「綾鷹 桜デザインボトル」を2月6日から発売する。「桜を楽しむ風景」をテーマに、和の素材で桜の風景を表現し、春のシーンを身近に楽しんでもらうねらいだ。
「綾鷹 桜デザインボトル」は、コロナ禍により、消費者のお花見に対する意識や行動に変化が出て、より身近・少人数で楽しむスタイルになってきたことを背景に、2022年からスタートした。
日本コカ・コーラによれば、「春先シーズンにおける桜をフックとした製品への関心は依然高い状況」という。これは、日本人にとって、桜は春の象徴であり、思い入れがある花であるためだと考えられる。昨年の桜デザインボトル発売時には、“気軽に春の雰囲気を楽しめる”との反響を得ており、「普段あまり飲まない方々も、日本の桜と相性の良い日本茶を綾鷹とともに楽しんでいただければ」としている。
〈サントリー食品「スターバックス さくらミルクwithさくらストロベリージェリー」〉
パッケージだけでなく、味わいでも桜を楽しめる飲料がある。スターバックス・コーポレーションと、サントリー食品インターナショナルは、チルドカップシリーズの「スターバックス さくらミルクwithさくらストロベリージェリー」を2月7日から期間限定で発売する。
華やかなさくらの香りにクリーミーなミルクを合わせ、ほんのりとしたストロベリーの香りとさくらストロベリージェリーを加えた。デザインは、さくら模様を中心に、いちごのイラストを散りばめ、春の訪れを表現したという。
スターバックスのさくらシリーズのチルドカップは、2015年の初登場以来、今回で9作目。春の定番アイテムとなっている。
〈アサヒビール「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」〉
アルコールでは1月31日、アサヒビールが桜の季節に合わせた春限定の「アサヒスーパードライ スペシャルパッケージ」を発売している。鮮やかなピンク色をベースに満開の桜の花と、今回コラボしたYou Tubeチャンネルの「THE FIRST TAKE」のロゴデザインを描くことで季節感と特別感を演出している。
桜は男女問わず、幅広い世代から人気が高く、春の季節限定商品として今後もラインアップが広がりそうだ。