「ブレンディ」スティックの春夏提案、「クリーミーアイス」が好発進/味の素AGF

味の素AGF「ブレンディ」スティック クリーミーアイスシリーズ
味の素AGF「ブレンディ」スティック クリーミーアイスシリーズ

味の素AGFが3月1日に発売した新商品「ブレンディ」スティック クリーミーアイスシリーズが好発進している。女性ユーザーを中心に好評だという。

アイテムは「クリーミーアイスカフェオレ」「クリーミーアイスキャラメルオレ」(各7本入)、「クリーミーアイスココア・オレ」「クリーミーアイス抹茶オレ」(各6本入)の4品。人気の理由は、濃厚で満足感のあるアイス飲料の価値を高め、“クリーミー”をコンセプトに刷新したことだ。ミルクのコクと素材の濃厚な味わいが楽しめる品質を訴求している。“甘いものに癒されたい”“スイーツ感覚で楽しみたい”というニーズに応えた。

商品を担当する味の素AGFコンシューマービジネス部の坂本今日子さんによれば、スティックユーザーは20代~40代の女性が多いという。「特に20代~30代女性のアイス飲用が多く、お子様が小学生くらいだと冷蔵庫に牛乳が常にある環境で過ごす人が多い。そこに親和性があった」とする。カフェで600円くらいするメニューが、「ブレンディ」クリーミーアイスシリーズがあれば、冷蔵庫にある牛乳や豆乳を使ってクリーミーな飲み物が楽しめる。ココアは子供と一緒に楽しむ人も多い。

味の素AGFコンシューマービジネス部 坂本さん
味の素AGFコンシューマービジネス部 坂本さん

なぜ、味の素AGFは、スティックのアイス飲用の強化に取り組んでいるのか。それは、顧客ニーズの高まりと、スティックを通年化商品にしたいというねらいという。

味の素AGFは約6~7年前から「ブレンディ」でアイス用スティック商品を展開し、夏に冷たいカフェラテを手軽に飲みたいという顧客ニーズに合致して、販売は順調に推移している。2022年までは、「冷たい牛乳で飲む」をテーマに、ゴクゴク飲めることを訴求していたが、2023年は甘いものに癒されたいというニーズに応え、スイーツ感覚で楽しめるアイス飲料へと進化させた。

アイスシリーズを夏場に展開しているのは、“スティックは冬の飲み物”というイメージが強く、粉末の飲料をアイスで楽しむ人は1割程度しかいなかったことが背景にあるという。坂本さんは、「ブレンディスティック」のヘビーユーザーでも、夏場になるとスティックを飲むことを中止される方がいた。冷たい水や牛乳に溶けるアイスのスティックという新たな価値の提案で冬と夏をつなぎ、1年間ずっとスティックを生活に取り入れていただくことを目指した」と話す。

実際、スティックをあまり飲んでいなかった人が夏場に「ブレンディ」スティックのアイスシリーズを購入した場合、購入していない人に比べて約2倍の確率で冬も継続してスティックを購入しているという。新たな飲用シーンに気づいてもらえたことが要因だ。

だが、AGFのアイススティック商品が支持されている最も大きな要因は技術面での強みだろう。それは、溶けやすさとコク深さだ。

スティックの中身のクリーミングパウダーの成分のほとんどは油であり、通常は冷たいものには溶けない。それを冷たい水や牛乳などに溶かせるように粉末化する技術や、牛乳と一緒になった時にコクが増すコク味素材の技術を味の素社と共有している。グループの技術を集め、アイススティックの浸透を図っている。

坂本さんは、「消費者調査では、味だけでなく、作る段階からストレスがあったかどうか確認している。新商品の“クリーミーアイス”は、調査に協力いただいたみなさんから、全くストレスなく溶けたとの回答を得た。かなりいいところまで来ていると思う」とした。

スティックは、クリーミングパウダーを使用するため、他の濃縮飲料よりクリーミーさやミルクの風味が楽しめる。スティックが夏場のアイス飲用を牽引する時代が来てもおかしくない。

普及にあたっての課題は、粉が冷たい水や牛乳に溶けるという商品特徴を、実はイメージできる人が少ないこともあるという。味の素AGFは、コミュニケーションや店頭施策を強化することで実際に手に取ってもらい、トライアル機会を増やす考えだ。

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発行:
昭和26年(1951年)3月1日
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