「カゴメにんじんジュース 高β-カロテン」発売、“にんじん本来のまろやかな味わい”で「カゴメトマトジュース」と同価格の展開、体験会はにんじん料理のレシピも提案/カゴメ
カゴメは、3月26日に新商品「カゴメにんじんジュース 高β-カロテン」を発売した。にんじんのみで作ったまろやかな味わいのにんじん100%ジュース。ラインアップは2品で、店頭想定価格は200ml紙容器で130円前後(税込)、720mlペットボトル容器で270円前後(税込)。既存品よりも価格を抑え、好調な販売を続ける「カゴメトマトジュース」と同じ店頭想定価格にしている。新たに無菌充填技術を採用したことで生産量を増やせるため可能になったという。
カゴメは3月25日、「カゴメにんじんジュース 高β-カロテン」おいしさ体験会を都内で実施した。カゴメがにんじんジュースに取り組んできた歴史や新商品の説明や、アレンジレシピを紹介した。
同社マーケティング本部の伴諭さんは、「われわれは農を起点とした会社であり、にんじんを野菜飲料の主原料として広く活用してきた。また、1980年に“カゴメ人参ジュース”を発売してから、にんじん100%(にんじんベースの野菜100%)ジュースの価値伝達も模索してきた」と語る。
新商品の「カゴメにんじんジュース 高β-カロテン」の開発にあたっては、カゴメのにんじんジュースへのこれまでの知見や技術、産地とのネットワークを全て生かしたという。同社商品開発本部の今井康平さんは、開発方針について次のように話す。
「カゴメのものづくりは、“よい原料×よい技術”を基本に設計している。今回の新商品のメインに使っているニュージーランド産のにんじんは、ミネラル豊富な雪解け水と、水はけのよいにんじん栽培に適した土壌に育まれた、雑味が少なく濃い味が特徴だ」。
技術に関しては、雑味を低減させるベジタブル・リファイニング製法で処理したにんじん汁を配合することで、すっきりした味わいを実現したという。また、無菌充填技術を採用することで、“レモン果汁”による加酸をせずに、にんじん100%で設計が可能になった。これは、にんじんジュースにおいてペットボトル容器では初の試みだ。
カゴメは今年、「にんじん“ヒーロー化”戦略」を行っている。β‐カロテンの価値や、独自技術により野菜が本来持つ甘さの魅力を広め、野菜飲料全体の需要喚起を図っている。にんじんをトマトに続く野菜ジュースの柱にしたい考え。伴さんは次のように語る。「“カゴメトマトジュース”は、2023年も販売が伸長し、比較可能な2007年以来過去最高の出荷量となった。それは、健康・美容ニーズを背景にリコピンの認知度と摂取意向が大きく伸びたことが背景にある。
生のトマトの価値が上がる中で、トマトジュースの価値も一緒に上がってきた。一方、にんじんは1992~1993年にかけてトマトと同じようにβ-カロテンが注目されてキャロットジュースのブームが来たが、2008年と比較して直近はお客様の中でβ-カロテンの認知率や摂取意向が大きく下がった」
「だが、リコピンが、これだけ野菜の力というところで、お客様の生活にお役立ちできることを考えれば、農を起点とするメーカーとして、にんじんのβ-カロテンの価値というものを、もう一度ジュースからお届けしたいと考えている。まだ、にんじんジュースを体験してないお客様が多いので、まずは店頭でトマトジュースや野菜生活100の隣に並ぶことで知ってもらう機会を増やしていきたい」。
体験会のアレンジレシピの紹介では、料理研究家の松本ゆうみさんが、「カゴメにんじんジュース 高β-カロテン」に牛乳と卵を混ぜて温めれば出来上がる「レンジでなめらかキャロットプリン」などの作り方を説明した。松本さんは、次のように話す。「砂糖を使わずに、にんじんの甘みがしっかり感じられる。にんじん臭さがないのも特徴。通常のにんじんジュースにはレモン果汁が入っていて、乳製品と合わせると食感が変わってしまうので使うのが難しい。ただ、今回のにんじんジュースにはレモン果汁が入っていないので、このレシピを作ることができた」。
そのほかにも、同商品にホットケーキミックスを加えて作る「キャロットパンケーキ」、同商品とお米を混ぜて炊く「炊飯器でキャロットピラフ」などのレシピを紹介した。