味の素AGF、「ブレンディ」など家庭用コーヒー176品種を25~55%値上げ、7月1日から

味の素AGFは3月31日、家庭用コーヒー製品の価格改定をすると発表した。「ブレンディ」「ちょっと贅沢な珈琲店」「マキシム」など、計176品種で、2025年7月1日納品分からおおむね25~55%の幅で値上げする(改定幅は製品により異なる)。
■原料価格の高騰や円安長期化が背景に
今回の価格改定の背景について同社は、円安の長期継続による為替への影響も含めて、コーヒー豆をはじめとした各種原材料調達価格が高騰していることに加え、各種製造コストの上昇も重なったとしている。
「企業努力でコスト増を吸収すべく取り組んでまいりましたが、全てを吸収することが困難であるため、一部商品での価格改定を実施させていただきます」(同社)。
■対象は主力ブランドを含む176品種

今回の価格改定では、スティックタイプやインスタント、レギュラーコーヒーなど、家庭向けの主要カテゴリーが幅広く対象となる。
【主な対象製品】〈7月1日納品分から改定〉
▽「ブレンディ」「ブレンディ カフェラトリー」「ちょっと贅沢な珈琲店」スティック:58品種
▽「ブレンディ」「ちょっと贅沢な珈琲店」「マキシム」インスタントコーヒー(調整品含む):34品種
▽「ブレンディ」「ちょっと贅沢な珈琲店」「マキシム」スティックブラック:30品種
▽「ちょっと贅沢な珈琲店」「マキシム」「森彦の時間」「煎」レギュラーコーヒー:29品種
▽「ちょっと贅沢な珈琲店」「ブレンディ」「煎」パーソナルタイプドリップコーヒー:25品種
同社は、「これからも安全で高品質な商品の提供と嗜好品市場の活性化に向けて一層努力してまいります。何とぞ、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます」などとしている。
■コーヒー業界で広がる価格改定の動き
コーヒー業界では近年、原材料の高騰や為替などの影響により、家庭用・業務用を問わず価格改定が相次いでいる。今後は値上げの影響と各社の製品価値の訴求が、消費者にどのような変化をもたらすか注目される。同時に、安全で高品質な製品を提供し続ける企業努力が問われそうだ。