調剤薬局併設の「ローソン千駄木不忍店」、店内に「介護・栄養相談窓口」

去る8月1日、ローソンは調剤薬局を併設した既存のヘルスケアローソン「ローソン千駄木不忍店」(東京都文京区)の店内に、「介護・栄養相談窓口」を併設しリニューアルオープン。OTC(一般用)医薬品販売、調剤薬局、介護相談窓口、栄養相談の機能を集約した。

〈店舗に有資格者を集め健康サポート〉
ローソンは、「薬剤師、介護相談員、管理栄養士、コンビニには薬の販売ができる登録販売者と4人の有資格者が店舗にいる。リアル店舗の特性を最大限に生かして、地域の皆様の健康的な生活をサポートする」(広報)と特長を説明する。相談窓口を担当する医療法人社団龍岡会の大森順方理事長は参画の意図を「取組みはCSRの一環」「地域の方の健康寿命を延ばすことに寄与したい」と語った。

相談窓口には、「ごはんと介護のことならなんでもご相談ください」と掲示、対応時間内なら、誰でも自由に相談できる。さらに、相談窓口横には、自治体のリーフレットも並べて地域に根差した情報発信を行っていく。また、店内相談窓口近くには「健康サポートコーナー」を設置、介護食、やわらか食、介護用品などが並べられ、相談に応じて商品が近くで選べるようになっている。

同店は調剤薬局のクオールがフランチャイズ運営しており、相談窓口は龍岡会の相談員が担当する。また、龍岡会の管理栄養士やケアマネージャーなどが、介護、健康、栄養などに関する講座を店内で開くイベントを月に1回程度開催していく。8月2日には、午前中にミニ栄養講座「夏をのりきる食べ方・飲み方」、午後にミニ介護講座「病気と上手につきあい自宅で暮らす」が開かれた。8月2日に開かれた報道向け内覧会で大森理事長は、相談窓口について「近年の要介護になられる方に共通するのは低栄養がある。要介護にならず、自宅で過ごされることが医療費、介護費の削減につながる。収益事業ではなく、CSR(企業の社会的責任)の一環として考えた。地域に過ごしている方の健康寿命を延ばすことに寄与していきたい」と語る。

コンビニに相談窓口を設けるメリットについては、「病院に相談に行く、地域包括支援センターに行くのはやはり敷居が高い。コンビニであれば、気軽に、買い物のついでに立ち寄ってもらえる。また、同じ目線で相談できると考えた」としている。また、イベントを通して、健康に生活するための啓もう活動にも取り組む。

コンビニは24時間営業し、調剤薬局は平日朝9時から夜7時まで土曜朝9時から昼1時まで営業。介護相談は月~土曜の朝9時から夕方5時まで、栄養相談は水曜日と金曜日の朝9時から夕方5時まで対応する。

〈食品産業新聞 2018年8月9日付より〉