ローソン「バスチー」が4カ月で1900万個の大ヒット、パルメザンチーズを加えた「プレミアムバスチー」を3週間限定発売

ローソン「プレミアムバスチー」
ローソンは8月20日、「プレミアムバスチー」(320円、以下すべて税込価格)を発売する。

「バスチー(バスク風チーズケーキ)」(215円)は、今年3月26日の発売以来、累計1900万個を販売し、現在同社のデザート部門で売上高1位。今回の「プレミアムバスチー」は、「バスチー」初の期間限定商品。北海道産生クリームとクリームチーズを使ったバスチーの黄金比率はそのままで、さらにパルメザンチーズを加えて濃厚な味わいに仕立て、3種類のナッツとクリーム、焦がしカラメルソースを贅沢にトッピングした。3週間の期間限定で150万個の販売を見込む。

「バスチー」は発売から3日間で100万個を販売し、5日で100万個を販売した「プレミアムロールケーキ」(150円)の記録を塗り替えた。開発の背景について、ローソンの東條仁美デイリー部シニアマーチャンダイザーは、「チーズケーキはデザートの中でも常に人気上位でポテンシャルはあった。バスク風チーズケーキは昨年夏頃から日本でも専門店が出始めていたが、サイズが大きいものが多く、これをコンビニサイズにすれば売れるのではと思った。大きなものはオーブンでじっくり焼いて火を通すが、コンビニサイズではすぐに火が通ってしまう。外は香ばしい、中はなめらかという独特の食感を出すために、原料の配合と火加減に苦労した」と話した。

〈「ネーミング」「ロゴ」「カラー」でヒット〉
ヒットの背景には、新食感やおいしさに加えて、「ネーミング、ロゴ、カラー」があると話すのは、プロモーション部の鈴木啓子さん。「お客様は常に新しいものを求めているので、あえて今までとは違う違和感を出し、手に取ってもらえるようにした」という。商品名の「バスチー」も、「キャッチーで語感の良いもの」ということで決めた。黄色いパッケージも「ビビット感があり、売り場やSNSでも映える。結果的に大胆なパッケージになりました」という。

販売数量でデザート部門トップの「大きなツインシュー」(113円)や「プレミアムロールケーキ」は男性の支持が高いが、「バスチー」は購入者の7割近くが女性で、コンビニが弱かった女性客の開拓につながっている。また、ずっしりと重く、食べ応えもあることから、「夕食に購入する女性もいる」(坂本眞規子デイリー部シニアマネジャー)といい、やはりコンビニの弱点だった夕夜間の客数増にも貢献しているという。

また、コンビニスイーツの価格帯は100円台がメーンだが、「顧客にアンケートを取ると、ローソン店内のほかの商品との相対的評価、専門店などと比較した絶対的評価から、200円台でも十分に評価してもらえる」(坂本氏)ことがわかり、コンビニスイーツのポジショニングが上がるきっかけにもなった。「プレミアムバスチー」はさらに上の300円台への挑戦になる。

新商品を手に、ローソン 東條さん(左)と吉田さん(右)

デザート新商品を手に、ローソン 東條さん(左)と吉田さん(右)

〈「どらもっち」「サクバタ」「モチーズ」「ぷるシュー」など新感覚スイーツ続々〉
ローソンでは「バスチー」と同時にザクザクとした食感のシュークリーム「ザクシュー」(現在は終売。9月に再登場予定)、5月7日からもちもち食感のどらやき「どらもっち」、6月18日に丸みのある形状でサクサクと軽い食感のバターサンド「サクバタ(サクッとバターサンド)」と、キャッチーなネーミングの新食感スイーツシリーズを相次いで投入している。「どらもっち」は累計600万個、「サクバタ」は300万個販売している。
 
8月27日からは新シリーズとして、白玉粉とクリームチーズで伸びる食感を実現した「モチーズ(もちもち~ずチョコ)」(140円)、「焼き上げたシュー生地にプリンのもとを入れ、冷やすことで生地の中でプリンを作った」(吉田祐子デイリー部チーフマーチャンダイザー)という「ぷるシュー(ぷるるんとしたプリンシュー)」(195円)を発売する。また、20日から「どらもっち チョコチップ&ホイップ」(180円)、27日からストロベリー入りのチーズバタークリームにごろごろしたクランベリーを挟んだ「サクバタ ベリベリチーズ」(230円)も発売する。

「プレミアムバスチー」の他にも「どらもっち」「サクバタ」「ぷるシュー」などの新感覚スイーツを展開

「プレミアムバスチー」の他にも「どらもっち」「サクバタ」「ぷるシュー」などの新感覚スイーツを展開