「セブンプレミアム」ポテトサラダなどのパウチ副菜を全面リニューアル、定番品は価格据え置きで美味しさなどの価値向上、付加価値品はおつまみ需要に応えお酒に合う味に/セブン&アイ・ホールディングス

「セブンプレミアム」パウチ副菜 全面リニューアル「ポテトサラダ」「かぼちゃサラダ」
「セブンプレミアム」パウチ副菜 全面リニューアル「ポテトサラダ」「かぼちゃサラダ」

セブン&アイ・ホールディングスは、「セブンプレミアム」パウチ惣菜(袋物惣菜)の副菜10品を全面リニューアルしてセブンイレブン、イトーヨーカドー、ヨーク、ヨークベニマルなどで今夏、順次切り替えて発売している(地域・店舗によって時期が多少異なる)。

セブン-イレブン・ジャパン商品本部 見雪拓磨デリカテッセン部7P・生活デイリーマーチャンダイザー
セブン-イレブン・ジャパン商品本部 見雪拓磨デリカテッセン部7P・生活デイリーマーチャンダイザー

【関連記事】セブンイレブン、北海道110店舗で「7NOW」限定の揚げ物5品の取扱い開始、「からあげ(ザンギ)10個入り」「三元豚の厚切りロースカツ」など、“揚げたて”を最短20分で届ける

同社の「ポテトサラダ」をはじめとする副菜類は2007年に「セブンプレミアム」が初登場して以来続くロングセラーで、拡大する袋物惣菜市場を創出・けん引してきた商品だと言えよう。また、これまでリニューアルを繰り返して品質向上を図っており、代表的な「ポテトサラダ」は今回のリニューアルで12代目の商品に当たるという。

ちなみに「袋物惣菜」は日本惣菜協会の定義で「耐熱容器もしくはプラスチックフィルムを袋状に形成して包装したものを、包装後低温殺菌処理し、冷蔵にて流通する日持ちのする(おおよそ30日程度)調理済み包装食品。ただし、レトルト食品は含まない」とされている。高温で殺菌するレトルト食品と異なり、低温殺菌により素材本来の風味・食感を残しつつ、簡便性や保存性を兼ね備えた包装されたチルド惣菜を指す。

「セブンプレミアム」の副菜では、定番商品と付加価値商品の2軸を展開している。

今回「セブンプレミアム」でリニューアル発売するのは定番商品の▽ポテトサラダ(税込149.04円)▽きんぴらごぼう(同)▽たまごサラダ(同)▽ごぼうサラダ(税込159.84円)▽マカロニサラダ(同)▽明太ポテトサラダ(同)――。

定番和惣菜の▽ひじき煮(税込149.04円)▽切干し大根(同)――。

付加価値商品の▽ベーコンポテトサラダ(税込192.24円)▽かぼちゃサラダ(同)――の合計10品となる。

商品企画を担当したセブン-イレブン・ジャパン商品本部デリカテッセン部7P・生活デイリーマーチャンダイザーの見雪拓磨氏は、リニューアルに至った背景について「直近で食品値上げが続きお客様の家計支出の負担が増えている。そうした中で、特に定番の副菜類はおかずのもう一品としてまとめ買い傾向があるだけに、お客様の価格への意識も高い。価格を維持し、今までの積み重ねを活かしながらいかに美味しさをもっと引き出せるか、各メーカー様等とさまざまな議論を重ねて今回のリニューアルに至った」と話す。とはいえ、原材料価格をはじめさまざまなものの価格は上がっており、価格を上げずに価値を上げるのは難しいミッションだったと振り返る。

たとえば「ポテトサラダ」の場合、温度管理を徹底し、糖度をふくめて管理されたジャガイモ素材の食感を最大限活かすためカット方法を変更し、カットサイズを大きくした。さらに下処理や調理方法を変更し、たとえばタマネギはボイル調理から蒸し調理に変更し、素材へのダメージを軽減することでより食感や風味を損なわないようにしたという。

また、「たまごサラダ」の場合はゆで卵をまるごと使うような他の商品で、品質には問題ないが規格外となったゆで卵を一部活用することで売価を据え置きながら卵比率を高め、さらに食品ロス削減にもつなげた。

〈付加価値品はおつまみ需要に対応、よりお酒にあう味付けに変更〉

一方で、「ベーコンポテトサラダ」「かぼちゃサラダ」の2品は夜間帯におつまみ需要で購入されることが多いことから、おつまみとしての価値を強調した付加価値商品としてリニューアル。

「ベーコンポテトサラダ」は、ベーコンの使用量を増やし、マスタードなどの味付けをお酒により合うように変更。「かぼちゃサラダ」は今回初めて素材にクルミを使用し、食感と独特の香ばしさを加え、スパークリングワインなどにも合わせやすい味わいにした。

さらにパッケージデザインも一新し、食卓でのイメージがわくお皿に盛り付けた、より「シズル感」ある写真を使用し、付加価値型2品では背景にお酒のイメージも加え食シーンを訴求するものとしたという。

そして今回のリニューアルにあたっては、同社の商品づくりで知られている「チームMD」、すなわち素材、製造から包材までメニューごとに最適・最善のメーカーとチームを組んで開発する手法に改めて立ち返ったという。見雪氏は「コロナ禍の中ではチームでのコミュニケーションが難しく、どうしても個社ごとの商談になりがちな面があった。あらためて原料、調味料、製造、包材、デザインにいたるまで各メーカー様とコミュニケーションを深めアイデアや情報の共有を図った」と話す。

なお、8月半ばから、まとめ買いで値引きするセールなどを実施し、改めて夏休み中のお弁当づくりなどで活用できるパウチ惣菜のリニューアルを訴求するという。

媒体情報

食品産業新聞

時代をリードする食品の総合紙

食品産業新聞

食品・食料に関する事件、事故が発生するたびに、消費者の食品及び食品業界に対する安心・安全への関心が高っています。また、日本の人口減少が現実のものとなる一方、食品企業や食料制度のグローバル化は急ピッチで進んでいます。さらに環境問題は食料の生産、流通、加工、消費に密接に関連していくことでしょう。食品産業新聞ではこうした日々変化する食品業界の動きや、業界が直面する問題をタイムリーに取り上げ、詳細に報道するとともに、解説、提言を行っております。

創刊:
昭和26年(1951年)3月1日
発行:
昭和26年(1951年)3月1日
体裁:
ブランケット版 8~16ページ
主な読者:
食品メーカー、食品卸、食品量販店(スーパー、コンビニエンスストアなど)、商社、外食、行政機関など
発送:
東京、大阪の主要部は直配(当日朝配達)、その他地域は第3種郵便による配送
購読料:
3ヵ月=本体価格12,000円+税6ヵ月=本体価格23,000円+税1年=本体価格44,000円+税