ファミマ2025年「恵方巻」は7種類を投入、定番品では値下げも実施、メリハリ消費に対応し前年比1品増
ファミリーマートは、2025年の恵方巻商戦で恵方巻7種類・スイーツ4種類の計11種類を投入する。既に昨年12月20日から予約を受け付けている。今年の恵方巻は、和食の名店「賛否両論」と肉の老舗「柿安」の監修商品や、人気オンラインゲーム「刀剣乱舞ONLINE」コラボ商品と高付加価値商品を投入する一方、定番商品は物価が高騰する中でも価格据え置き・値下げを実施し、メリハリ消費に対応したラインアップを揃えた。
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1月8日に東京・芝浦の本社でメディア向け試食会を開き、商品概要などについてデリカ食品部の白戸栄良米飯グループマネジャーが説明した(価格はすべて税込)。
〈物価高継続、恵方巻では手ごろな商品への需要にも応える〉
市場環境として、2025年は原材料高と物流費上昇が主因となり、現時点で4月までの値上げ品目数が昨年を大きく上回り、物価高が続く見込みだという。また、同社の2024年の恵方巻販売状況(金額)は「恵方巻」が前年比12.5%増、「海鮮恵方巻」が3.2%増、「サラダ恵方巻」が9.2%増と中価格帯の定番3品が好調だったという。白戸氏は「お祝いごとなどにはお金をかけ、それ以外の出費はできるだけ抑えるメリハリ消費は続いているものの、恵方巻はクリスマスや正月と違い、食べること自体がイベントとなっており、手ごろな商品の需要が高かった」と話す。
2025年は2月2日の節分当日が日曜日であることから、家族や友人と集まって食べることを想定し、大人から子供まで楽しめる商品をラインアップ。結果、前年比1品増の7品目、450円~2,000円と幅広い展開となった。「クオリティーを維持しつづ、引き続くメリハリ消費に対応したランアップとした。より幅広いニーズに応えるため、ファミマのキンパを恵方巻きでも展開するとともに予約のフックとなるコラボ商品を追加した」という。
なお、白戸氏によれば当日がCVSの来店客数が少ない傾向の日曜日であることは逆風だが、アイテム増などにより前年並の販売金額を目指すとしている。
〈定番3品は値下げか据え置き、仕入れ等工夫し実現〉
定番3品については、物価高騰が引き続く中でも仕入れ等で工夫し、「恵方巻」(550円)は20円値下げ、「海鮮恵方巻」(600円)「サラダ恵方巻」(450円)は価格を据え置いた。加えて低~中価格帯商品として「キンパ恵方巻」(660円)も発売する。
また、高価格帯の監修商品として、恵比寿・名古屋・金沢に店舗を構える和食の名店「賛否両論」監修の「絶品海鮮恵方巻」(1,300円)と、創業1871年の肉の老舗「柿安」監修の「牛めし恵方巻」(1,080円)を展開。試食会には「賛否両論」の笠原将弘店主、「柿安」の長尾英則料理長も登場し、それぞれのこだわりや商品化のポイントなどについて話した。
「絶品海鮮恵方巻」は、まぐろたたき身・三陸産サーモン刻み・炙り金目鯛の具材にほどよい出汁感と甘さの油揚げ煮をわせ、それぞれの素材の旨味を引き立てたという。
「牛めし恵方巻」は、黒毛和牛煮を主役に、牛肉と相性の良いごぼう、白滝、玉ねぎの炒め煮や、彩りの良い人参炒め煮も加え、食欲をそそる甘辛い味に仕上げたという。
これらに加え、予約販売限定で人気ゲーム「刀剣乱舞ONLINE」とコラボした「『刀剣乱舞ONLINE』2種の恵方巻」(2,000円)を発売。キャラクターをイメージした2種の恵方巻を特製デザインボックスに入れ、恵方包み(小ふろしき)2枚をセットにしている。
販売に際しては、ファミペイ提示によるボーナス還元を継続することで、WEB予約を促進するとともに、予約期間を最大5日間延長し、予約獲得を強化。予約販売構成比は前年の約45%に対し50%を目指すという。また、販売推奨期間が近づいた商品には「ファミマのエコ割」の値引き販売を適用し、食品ロス削減も目指していく。