セブン&アイ、価格対応型PB「セブン・ザ・プライス」を強化、スーパー業態で松竹梅の「梅」を強化し二極化対応の一翼に

物価高により節約志向が高まる中、セブン&アイ・ホールディングスは、価格対応型プライベートブランド(PB)「セブン・ザ・プライス」を強化する。3月31日から新商品20品目を順次拡大し、イトーヨーカドー、ヨーク、ヨークベニマルなどのスーパー業態約450店舗で発売する。
これにより、(高・標準・低の)価格帯を表す「松・竹・梅」の中で「梅」への対応を強化し、昨今の社会背景の中で高まる二極化への対応を図っていく考えだ。3月31日、都内イトーヨーカドー店舗で新商品発表会を開き、イトーヨーカ堂の土居均フード&ドラッグ副事業部長が取り組み背景や概要について説明した。
現在、さまざまな物価が上昇する中、エンゲル係数が42年ぶりの高水準となるなど、消費者の生活防衛意識が高まっている。また、ある消費者調査では、最も節約をしたい出費は「食費」が約30%で最も多かったという。
そうした中、同社は2025年度の商品戦略として、▽二極化への対応▽簡便・即食・便利の強化▽新しい価値の提案――の3つのテーマを掲げ、オリジナル商品を中心に地域の顧客が楽しめる商品開発を進めるという。
このうち「二極化への対応」においては、ハレの日と日常に対応した価格政策として「松竹梅」の「松」「梅」の商品開発を強化。今回の「セブン・ザ・プライス」の新商品投入は「梅」による機能的価値の提供にあたるという。
土居氏は「当社は今まで『竹』を中心とした商品開発・売場作りをしてきた。もちろんそれをご支持いただいているお客様が多く、これからも『竹』が中心だが、今まで手薄だった『松』のプチ贅沢・ハレの日対応、また『梅』の機能的な価値の提供を今年度は強化していく」と話した。
これらのうちセブン&アイ・グループ共通のPB「セブンプレミアム」は昨今の環境下でコストパフォーマンスの高さから支持を受け、2024年度は売上が2023年度の1兆4,500万円を上回り過去最高を記録し、年間単品10億円以上の「ビッグヒット商品」が315アイテムと成長している。

加えてスーパー業態向けのブランド「セブン・ザ・プライス」は、確かな品質と安心価格をコンセプトにアイテム数を拡大。2021年7月に11アイテムでスタートし、直近までに222アイテムまで品数を増やした。そこに今回発売した20品が加わり、2025年度中に300アイテムへの拡大を目指すという。売上高も2024年度は前年比約200%で、2025年度も約120%を計画するという。
また、コストを削減してお買い価格を実現するしくみを導入。パッケージデザインの色を基本的には3色に減らしてコストを削減(※一部商品は写真が入る)。また、物流と生産の効率を上げて価格に還元する。
たとえば物流ではメーカーから納入するセンターを数拠点に絞り、そこから自社で物流を組むといった手法を用いて経費削減につなげているという。そしてセブンプレミアム同様、無駄な販促は実施しないことで、仕入れ・売上を平準化することもコスト削減につながる。加えてシンプルな商品づくりを追求し、足し算ではなく引き算の商品開発でもコストを削減できるという。
新商品20品の内訳は、ドライが10品、チルドが9品(うちチルド飲料3品)、冷凍1品(「ひとくち生姜餃子」450g/398円税抜)となる。
同社では、「セブン・ザ・プライス」の認知度向上のため、同ブランド商品を対象にイトーヨーカドー・ヨークの196店舗でポイント10倍キャンペーンも実施する。
なお、2025年度商品戦略の中で、「簡便・即食・便利」な商品については、高齢化による世帯人数減や調理定年、共働き世帯増加によるタイパニーズの高まりなどあり伸長率が高く、強化を目指すという。
「新しい価値の提案」では、環境対応や地域などの社会的価値、健康や楽しさといった情緒的価値の両面から、社会や人々の課題解決に繋がるような商品提案を行っていくという。