今年の節分は土曜日 小売各社、恵方巻きに過去最高の売り上げを期待
11日にイオン葛西店(東京都江戸川区)で行われた試食会で、西野克デリカ商品部長は、「より多くの家庭で、鮨よしたけの海鮮太巻きを味わってもらいたい」と話した。
西野部長は、「昨年は高額のものが良く売れた」と話し、節約志向の中でも、恵方巻きがハレの日のイベントとして着実に定着していることを明らかにした。今年は最高値商品として、日本各地の漁師が旬の魚を自信を持って推薦する「プライドフィッシュ」を使った「日本のPRIDE海鮮太巻」(3980円)も、限定1000本用意する。青森・陸奥湾産のホタテ、兵庫・明石産のもみじ鯛など7種の海産物を使い、食べ進むごとに次の具材が出てくる恵方巻きに仕上げた。また、地域の食文化や合わせるネタの違いで、使用するすし酢を全国7地域で変え、関西は甘めの濃い味、関東は酸味の立ったさっぱりした味付けなど地域ニーズに合わせているという。
今年はハーフサイズのものを全ラインアップの4割(昨年は3割)に増やした。買いやすくすることで、顧客の裾野をさらに広げる。同社の恵方巻きは毎年2桁伸長しており、昨年は前年比10%増だったが、今年はさらに20%増を狙う。
イトーヨーカ堂は有名シェフ2人が監修した恵方巻きを用意した。イタリアンレストラン「オステリア・ルッカ」の枡谷周一郎オーナーシェフ監修の「プリプリえびかつのオムROLL」、和食店「鈴なり」の村田明彦店主監修「焼きさばときんぴらの上恵方巻」の2品。変わり種だが食感と味にこだわった。ともにハーフサイズで、税抜き550円の購入しやすい価格。
12日に都内で行われた試食会で、寄田直喜鮮魚部チーフMDは、今年の恵方巻きのコンセプトは「子どもから大人まで家族で楽しめること」を挙げ、伸長している「海鮮」「洋風」「ハーフサイズのセット」を拡充した。同社も前年比2桁増の販売目標を掲げる。
イトーヨーカ堂も豪華な海鮮太巻を用意した。昨年は15種の海鮮だったが、今年は炙り金目鯛、ひらめなど過去最高の20種を使い、総重量800gの「圧巻!20種海鮮の豪華絵巻」(3800円、ハーフサイズ1980円)を予約限定で販売する。また、初めての肉系恵方巻きとしてハーフサイズの「イベリコ豚巻」「アンガス牛巻」をセット880円で用意した。
〈食品産業新聞 2018年1月18日付より〉