ドール、「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」、「小型量り売り機」導入と新しい「バナナ専用脱プラパッケージ」展開
ドール(Dole)は3月19日、バナナが産地で生産され、消費者が食べるまでの過程でエシカルな取り組みを行う「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」の活動を拡大し、「小型量り売り機」の導入と「バナナ専用 脱プラパッケージ」の取組みを開始したと発表した。
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「バナナエシカルバリューチェーンプログラム」は2022年6月から実施している。産地で生産され、消費者が食べる過程で、人や社会、地域、環境にやさしい取り組みを行っているという。
〈バナナ量り売り〉
バナナはひと房ずつプラスチック袋に包装して販売されることが多く、4本から5本入りの規格は、余らせてしまい食品ロスにつながるといった声に応え、ドールでは「量り売り」の店舗販売を提唱している。袋包装されていないバナナを必要な量だけ量り売りで販売することで、家庭での食品ロス、プラスチックゴミの削減を目指している。
量り売りは、2024年1月にはのべ50万人が体験し、消費者、導入店舗ともに好評を得ているという。
◆体験した消費者の声
バナナ量り売りを体験した消費者からは、「まとめて買うとすぐ茶色くなっちゃうから、欲しいぶんだけ買えるのはありがたい」「海外みたいで面白い。 いつも、子どもが喜んで量っている」「必要な分だけ買えて重宝している。 ずっと続けてほしい」「すぐ食べる分と、若いものを組み合わせて買えるので便利(食べごろのバナナと若いバナナ両方を陳列した売り場での声)」「今までバナナを買ってもすぐ悪くなってしまうが、1本ならちょうどいい」などの声があったという。
◆量り売りを導入した店舗の声
バナナ量り売りを導入した店舗からは、「“量り売り”というワードがお客様に新鮮だった様で、“バナナの量り売り行っています”という声出しから興味を持って下さった方が多い印象」「少ない本数での販売がない店舗なので、熟し度合いの組み合わせでのまとめ買いより食べ切れる本数で購入できるため購入いただくケースが多かった」「“プラスチックの袋を使っていないのでゴミが出ません”と伝えると“確かにそうですね”と賛同してくれる人が多い。若い世代や小さな子供を持つ母親が特に理解を示してくれた」「自身で好きなバナナを1本から選ぶことができる、量り売りという方法に面白そうと興味を持って見に来てくださる方が多かった」などの反応があった。
〈小型量り売り機の導入〉
バナナ量り売りの新たな取り組みとして、「小型量り売り機」を導入する。
バナナ量り売りが好評だった中で、これまでの「量り売り機」では、都心型店舗の狭いバナナ売場への設置が難しいケースがあったという。より多様な店舗で量り売りが実施できるよう、「小型量り売り機」の導入を開始した。
従来の15インチモニターを8インチまで小型化し、機能性は通常機に劣らない仕様となっている。
「小型量り売り機」のサイズは、高さ42.2cm、幅52.0cm、奥行き28.4cm、重さ13kg。通常機は、高さ71.0cm、幅58.5cm、奥行28.5cm、重さ15.6kg。
〈印刷に使用するインクも環境に配慮した「バナナ専用脱プラパッケージ」〉
新しい「バナナ専用脱プラパッケージ」を展開する。
“化石資源由来のプラスチック包装廃止”を目指すため開発した。プラスチック包装ではなく全て紙袋で包装する。印刷に使用するインクも環境に配慮し、ボタニカルインクとバイオマスインクを使用している。
フィリピンから輸入されるバナナは、様々な工程を経て消費者の元に届く。ドールの脱プラパッケージは、その様々な工程に耐えうる素材、資材形状を探るためテストを重ねて開発し、初代パッケージよりスリムなパッケージに変更された。