火事の可能性を最大限低く/フクシマガリレイ「ノンフロン推進の取り組み」【食品産業技術功労賞】

第54回食品産業技術功労賞 サステナビリティ部門受賞
第54回食品産業技術功労賞 サステナビリティ部門受賞

従来、冷凍冷蔵庫に長く使用されていたフロン冷媒は地球温暖化に影響を及ぼすため、脱フロンが求められている。そうした中、フクシマガリレイは環境に負荷を与えるフロンを使用せず、環境への影響が極めて少なく、なおかつ安全に取り扱えるグリーン冷媒を採用した商品開発に注力している。

2024年4月には、業界で最も早くノンフロン業務用冷凍冷蔵庫をフルラインアップし、全面切り替えを行った。

採用したグリーン冷媒は「R1234yf」。環境への影響度を示す数値であるGWP(地球温暖化係数)に着目すると、代替フロンのひとつ「R404A」が3920であったのに対し、「R1234yf」はわずか1。業務用冷凍冷蔵庫に採用したのは業界初の試み。

また、「冷媒ガス漏れ10年保証」サービスも実施することで、ノンフロン化を強力に推進している。

同社は、開発製造する冷凍機内蔵型製品の平均GWPを、2023年の1603から、2025年には500以下に、2029年には150以下にする目標も掲げている。

「食品産業技術功労賞」は、食品産業新聞社が1971年から実施する顕彰事業。食品産業の発展に著しく貢献した企業、または個人、団体を顕彰するもの。部門は、「商品・技術部門」「資材・機器・システム部門」「マーケティング部門」「サステナビリティ部門」「国際部門」「地域創生部門」の6つがある(2024年時点)。

「第54回 食品産業技術功労賞審査」の選考委員(敬称略)

▽一般財団法人食品産業センター理事長 荒川隆
▽国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門所長 髙橋清也
▽国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事国立健康・栄養研究所所長 瀧本秀美
▽独立行政法人酒類総合研究所理事長 福田央
▽独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)農林水産・食品部長 森下興
▽日本チェーンストア協会専務理事 牧野剛
▽食品産業新聞社代表取締役社長 馬上直樹

〈食品産業新聞 2024年12月2日付より〉