日本メディカル給食協会・吉田憲史会長、病棟入院基本料の大幅引き上げ訴える
団塊の世代が全て75歳以上の高齢者となる2025年問題に向けた道筋を示す実質的に最後の改定とされている。
政府が公約で掲げる『全世代型の社会保障』を実現するためには、医療資源の効率的な配分、医療分野におけるイノベーションの評価等を通じた経済成長への貢献を図り、将来にわたって、対応可能な医療提供体制と持続可能な医療保健制度の構築、診療報酬の配分が重要である。これらに鑑み、協会として『すべての病院の病棟入院基本料を大幅に引き上げるべき』と強く訴えていきたい」と主張し、次のとおり詳しく述べた。
「診療設備、機器整備に関しては、医師の医学管理料、看護管理加算などコメディカルを含む医療加算により対応可能である。しかし、受託会社として受託契約(あるいは請負契約)を締結する際は、入院基本料が上がらないため全く考慮してもらえないのが現状だ。受託会社として、人件費及び物価価格の高騰に対応するため、診療報酬改定にあたり、働き方改革にも大きな課題となっている『原資の確保のため病棟入院基本料』の大幅な引き上げを要望していく考えだ」。
その後、厚生労働省の椎葉茂樹・大臣官房審議官や前衆議院議員の丹羽雄哉氏が来賓挨拶し、山口昭文副会長(ホームラン・システムズ代表)が乾杯した。
協会は今年で設立30年目を迎える。正会員数224社、賛助会員数46社、給食受託施設件数は病院・診療所で約5,000カ所、特別養護老人ホーム等の老人介護施設で約7,800カ所、その他の福祉施設で1,530カ所、合計で14,330カ所。受託ベッド数は1,326,000床で、設立時の約12倍となっている。
〈冷食日報 2018年1月24日付より〉