関東給食会第52回通常総会 斡旋事業は0.4%増62億円、今期目標は63億円
総会では全事案が可決された。懇親会の開会あいさつで、中込武文副理事長(甲信食糧社長)は「今年度は取扱いメーカーの商品紹介の機会を年3回実施するなど会員との取扱内容の実態調査や充実を図りたい」と述べた。中島理事長(中島食品社長)は「前年度の物資供給事業の実績は、購買立替金(斡旋事業)の取扱額は前年比0.4%増の62億1,842万円(予算比2.8%減)となった。
野菜の高騰等で前年比はクリアし利益も確保できた。全国的に給食費は厳しく今期は63億円を目標とした。商品開発部会ではPB商品のリニューアルや産地視察実施、またPB商品の台風被害による大幅減産対応と次年度の販売計画アンケートを実施、東京地区会では生産現場視察と東京元気農場よりの出荷を行った。また、組織強化事業としては、教育・情報研修部会として第11回のカンボジア・カンキュー学校視察団を17名参加で派遣。食育推進研究事業部会では食育マイスターの合同研修実施。特に次世代育成部会として『第1回次世代塾』を開催した。会員の協力で組合の利用率を調査した。平均8.5%の現状を取引拡大し10%まで引き上げたい。今期は新入会員が1社8月を目途に加入する予定で、HACCP取得問題や食品ロスの課題解決に向けて取り組む。軽減税率の対策など労働問題も大変な時期にあり勉強会で少しでも解決するなど様々な情報収集に取り組み、安全に気をつけ、必要とされる魅力ある関給に努め、育成にも力を入れていく」とあいさつした。
来賓から、東京都産業労働局農林水産部食料安全課の小寺孝治課長は「関東給食会様には学校給食への国内産農産物の供給や地産地消に向けた取り組みに感謝する。特に学給への50年以上にわたる安全安心、高品質な商品供給に敬意を表する。更に東京元気農場からの農産物の供給は子どもにも食育となり感謝する」と祝辞を述べた。
賛助会員を代表し、ニチレイフーズの大櫛顕也社長は「50年以上にわたる歴史の中で会の役割も変化してきた。少子高齢化や人生100年時代の中で、医療シルバー分野でも社会的に大きな役割を担っている。一方で、子供の健全な食育が必要とされており、日本の学校給食は美味しさや献立の多様性に限らず、自分で片付けるなど責任感を育み世界的にも評価を受けている。学校給食の中で今後も業界のリーダーとして歩まれるようメーカーも責任感をもって努めていく」と述べた。
乾杯は日東ベストの内田淳会長が行い、中締めで平井昌一副理事長(日栄物産社長)は「次世代育成部会長に就いた。定期的な部会を通じて課題解決と相互理解を図り、会の名称を『次世代塾』として努める」と述べた。
〈冷食日報 2018年5月24日付より〉
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