日本給食サービス協会・西会長「給食事業にとって正念場の年」/2019新年賀詞交換会
日本給食サービス協会は17 日、新年賀詞交換会を東海大学校友会館(霞ヶ関)で開き、会員・賛助会員など約340 名が参加した。
西剛平会長(レパスト社長)は「10 月に予定されている消費増税やこれに伴う軽減税率制度の導入、その先には同一労働・同一賃金の問題がある。これらを考えると今年は難しい年になる。労働集約型産業である給食事業にとって、正念場だ」と語り、協会が進める外国人雇用の2つの取り組みを詳細に解説した上で「人材確保に悩む会員や給食業界全体の一助となることを願う。今までは人手不足に対して意地と根性と汗と浪花節で乗り越えてきたが、これからは変わる。日本人も外国人も、男性も女性も、若い人も高齢者の方も、皆が満足して仕事ができる業界にならなくてはいけない。難しい時代だが、新しい時代の幕開けに向けて新たな一歩をすすめたい」と意気込み、その実現のためには関連団体・各省庁・賛助会員等との連携が重要であると語った。
協会が取り組む外国人雇用の1点目は、外国人技能実習制度の活用だ。これまで給食は技能実習制度が適用されなかったが昨年、日本メディカル給食協会と合同で新たに「給食業」を追加するよう、農水省・厚労省の担当官との検討会を開催した。「給食業」全体に適用することは現状困難と判断されたが、「病院等施設給食」と「介護等施設給食」の2業務について、日本メディカル給食協会が受け皿機関となり、4月から新規適用され、技能実習生の受け入れが可能となった。
2点目は政府が発表した「新たな外国人雇用制度」。出入国管理法改正法案が昨年12月に成立、今年4月からの実施が決定した。「給食サービス業」が適用されるよう要望を行い、外食産業の中に含まれる形で適用となった。
なお賀詞交歓会では来賓として、農水省の小野稔大臣官房審議官と文科省初等中等教育局の三谷卓也健康教育・食育課長が挨拶した。会場には、キユーピー、日東ベスト、イースタンフーズ、名給など協賛会社26 社がPRブースを設け、会員と親睦を深めた。
〈冷食日報 2019年1月21日付〉