学校給食用食品メーカー協会 新会長に山木一彦氏、新副会長に黒本聡氏/第45回定時総会

学校給食用食品メーカー協会 山木一彦新会長
〈山木氏「学給は食育の一環、心身の健康のため素晴らしい食事提供が大事」〉
学校給食用食品メーカー協会は5月23日、第45回定時総会をホテル椿山荘東京で開催した。会長を4年間務めた大沼一彦日東ベスト社長が退任し、新会長に山木一彦理研ビタミン社長が就任。長く副会長を務めた福本雅志ニチレイフーズ取締役常務執行役員が退任し、新副会長に黒本聡ヤヨイサンフーズ社長が就任した。また協会HPを新ワーキングチームで充実させ、更に学校関係者に使いやすいツールに仕上げていくこと、HPを活用した全国の学校栄養職員・栄養教諭へのPR活動の強化、全国学校栄養士協議会・文部科学省との連携強化、日給連・学流協・全給協との協調、広報強化、夏季セミナー開催――等を決めた。

総会の冒頭、大沼会長は理事会にて新役員就任の報告後、「今春は新天皇の即位、令和のスタート、GWの連休など動きがあって進行した。動きがあるときはエネルギーが生まれる。会社や団体も動きは非常に大事。当協会の動きも同じで、新たな役員体制となり、45年続く会として益々皆様のご協力で素晴らしいものにしたい。ただ一得一失で、行き過ぎに注意しながら1歩1歩進みたい」とあいさつした。

事業計画の中で、既存の3つのワーキングチームの活動継続を報告、HPの更なる充実,全国学校栄養士協議会との取り組み強化、文部科学省担当者との連携強化が承認された。各分科会による新メンバーの紹介と現況が報告された。HPワーキングチームは、佐藤俊夫(三島食品)チームリーダーの下、田中公明(伊那食品工業)、豊田義行(天狗缶詰)、有田貴志(テーブルマーク)、水野和美(クレスト)の5人体制。水野氏は会員外だがリーダー補佐として、現況報告と今後について次のように述べた。

「アクセス数は、4月には1万6,000回と伸びている。ページビューが倍に増え、1人当たりのページ数も増え、明確な目的をもって見に来ていることが分かる。給食レシピのランキングも掴め、ご当地料理や世界の料理を見る方も多い。食材のアクセス数や検索キーワードも分かる。HPの新機能を追加する。現在は給食レシピ296、食材は476アイテムだが増やしていく。今後は検索欄を設けて探しやすくる。最新とお勧めレシピの2つを推進、セキュリティも強化する。更に学校給食の栄養士を応援するので、質問等にも対応していく」

全学栄取組強化ワーキングチームは、前村健(日東ベスト)チームリーダーの下、清水正彦(理研ビタミン)、笹嶺俊一郎(ニチレイフーズ)、梅原一真(ヤヨイサンフーズ)の4人体制。前村氏は「全学栄のHPに当協会のバナーを張り付けることができた」と報告した。文科省取組強化ワーキングチームは4月から、北條新太郎(キッコーマン食品)チームリーダーの下、小田尚孝(キユーピー)の2人体制。

会費増額案の承認後、新役員体制が承認された。事務局は引き続きキッコーマン食品内だが、担当者が変わり、同社の北條新太郎、武藤愛の2氏となった。

議事終了後、講演会が行われ、「食とわたし~昨日、今日、そして明日へ~」をテーマに、国際食文化交流協会理事・オフィスオクワキの奥脇裕代表が行った。

懇親会で、山木新会長は「私は宮城県出身で大沼氏と2代続けて東北出身となった。小学3年生までは脱脂粉乳で、4年生からはテトラパックの牛乳になったのを覚えている。クジラの竜田揚げが美味しかった。学校給食は食育の一環、心身ともに健康になるためには素晴らしい食事の提供は大事。協会発展のために努力する」と就任あいさつを行った。

大沼前会長は「食の重要性、子供に与える感性の大事さを最近知った。地元の小学校で、将来の夢を農家や漁師になりたいと書いた児童も少なくなくて逞しく思った。食の力はすごい」と退任あいさつを行った。

来賓から、文科省初等中等教育局健康教育・食育化の関百合子企画官の祝辞後、乾杯を全国学校栄養士協議会の長島美保子会長が行った。

福本前副会長は「我々メーカーは学校給食に育てられて大きくなった。日頃、業界で競う中にも学給の役割は違う。更にしっかり育てられるように貢献していきたい」と述べた。黒本新副会長は「学校給食は大事な基本中の基本として努力していく」と述べた。中締めは、おやじ日本の納富善朗副理事長が行った。

〈冷食日報 2019年5月27日付〉