日本惣菜協会が設立40周年、外国人の人材育成と環境整備に注力へ

日本惣菜協会は去る5月14日、ホテルニューオータニ(東京)で第41回 2019年度通常総会と設立40周年記念懇親会を開いた。懇親会には730名が参集。通常総会では2名の新理事が承認可決され、清水誠三氏が常務理事に、仙水フーズの千葉祐之顧問が理事に就任した。

懇親会であいさつした佐藤総一郎会長(サトウ産業社長)は要旨下記のように述べ、4月にスタートした特定技能制度に絡み外国人食品産業技能評価機構を設立し、外国人への人材育成と環境整備により一層注力すると話した。

佐藤会長「2018年の惣菜市場規模は前年比2%増の10兆2,518億円となり、09年から10年連続で伸長している。社会環境の変化とともに、業界の皆さまの努力が消費者に受け入れられ、高い評価を獲得しているのが成長の要因と考える」。

「しかし、市場規模の拡大に伴い山積する様々な業界課題に対し、社会的責任を果たさなくてはいけない。19年4月1日には特定技能の在留資格制度がスタートした。当協会では行政と飲食料品製造業・外食業の関係団体と協力して、新たな法人、一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)を設立するとともに、外国人技能実習制度の試験業務移行を行った。業界共通の課題である労働力不足を解消する大きな力になることを期待している。この新法人設立を機に、協会は業界団体としてますます増加する外国人の方々の人材育成や環境整備に関する課題に対し、食産業に関わる関係団体と行政機関と連携し真摯に取り組む考えだ」。

来賓では、吉川貴盛農林水産大臣、宮腰光寛内閣府特命担当大臣、林芳正参議院議員、山東昭子参議院議員が挨拶。関連業界を代表して、日本スーパーマーケット協会の川野幸夫会長(ヤオコー会長)が乾杯を行い、「少子高齢化により、レディー・トゥー・クック(肉・魚・野菜などをすぐに調理できるよう味付け・下料理をして販売すること)やレディー・トゥー・イート(すぐに食べることができる商品)のニーズはさらに高まるだろう。惣菜デリカ部門をいかに強化するかが課題であり、協会との連携を強化したい」と述べた。