市販用介護食、コロナ禍で使用が増えた人は約2割/キユーピー「介護にまつわる意識調査」
「介護にまつわる意識調査」は、キユーピーが2017年から開始した調査で、今年で4回目となる。今回は、コロナ禍での変化について調査した。
普段の食事で、食べやすさに配慮した食事(軟菜食・きざみ食・ミキサー食・嚥下食)を用意している人に、「買い物をする方法や場所で変化はありましたか」と尋ねたところ(複数回答可)、「まとめ買いをするようになった」(23.6%)、「買い物の回数を減らした」(23.3%)が上位の回答だった。
この他にも「食事の準備や食事をする状況で変化したこと」について尋ねたところ(複数回答可)、「外食を控えた」(24.8%)が最も多く、「家事の負担が増えた」と回答した人は、通常の食事を用意している人が9.3%であるのに対して、食べやすさに配慮した食事を用意している人は15.4%で、6.1ポイント高かった。
さらに「市販用介護食の使用回数」について尋ねたところ(単一回答)、約2割の人が「増えた」(20.6%)と回答したという。
この結果から、高齢者は新型コロナウイルス感染症が重症化しやすいため、本人や同居している家族にとって、日常生活のさまざまな場面で変化を余儀なくされる状況が現在も続いていることが分かった。
キユーピーでは5月に専門家監修のもと、高齢者が普段からよく食べている食材と「やさしい献立」シリーズを組み合わせ、手軽に作れる栄養バランスのよい1週間分の献立表を特設サイトで公開した。同社は今後も、これまでの知見と介護に関する実態分析をし、介護する人と介護される人の不安解消や課題解決に向けた提案を行う考えだ。