シダックスがタベルモとコラボ、“スーパーフードの王様”スピルリナ使用のSDGsメニューを社員食堂で提供/シダックスコントラクトフードサービス

「タベルモ」使用メニュー5種(シダックスコントラクトフードサービス)
シダックスコントラクトフードサービス(株)は、「スーパーフードの王様」と呼ばれ、未来のたんぱく資源として注目されている「スピルリナ」を使用したメニューを9月27日から5日間、受託運営する5カ所の社員食堂で提供する。社員食堂でスピルリナのフードメニューを提供するのは同社が初めて。食堂の利用者に健康と食糧の未来やSDGsについて考えてもらうことが狙いだ。

9月14日には、プレス向け試食会が渋谷区で開かれた。シダックスコントラクトフードサービス(株)社長補佐の藤井大祐氏は「社員食堂は従業員の皆様の健康管理はもちろん、顧客にとって重要な位置づけになっており、食堂を運営する我々の事業が顧客のSDGsの取り組みに価値を提供できるかが問われている。スピルリナを使ったおいしいメニューを提供することで、お客様の従業員の方々への健康づくりをサポートし、食について考え、仲間と意思疎通を図る機会につなげたい。また、持続可能な未来をつくる食糧としてスピルリナの認知を広げ、食糧危機問題や健康増進による社会負荷の軽減など社会課題解決を目指す」とメニュー提供の意義を語った。

スピルリナとは藻類の一種で、約35億年前に誕生した地球最古の植物とされ、ビタミン・ミネラル・たんぱく質などの5大栄養素をはじめ、60種類以上の栄養素を含む栄養価に優れた食品である。単位面積あたりのたんぱく質生産性は大豆の20倍以上と高く、未来のたんぱく質不足への対応(食糧危機対策)が期待できる。

メニューには、(株)タベルモが提供する国内唯一の生のスピルリナ「タベルモ」(冷凍)を1食当たり17g使用している。タベルモはJAXA(宇宙航空研究開発機構)と宇宙食開発に取り組んでおり、月面農場での自給へ向けたメニュー開発を進めるためシダックスグループと共同研究を開始した。一般的なスピルリナ製品は加工に加熱が必要となり、その結果味の劣化と栄養素の損失が起きてしまうが、タベルモは栽培から収穫まで衛生管理にこだわり、加熱乾燥を必要としない生の製品化に成功した。

生スピルリナを製品化した「タベルモ」

生スピルリナを製品化した「タベルモ」

 
タベルモの代表取締役COOの佐々木俊弥氏は「無味無臭で食べやすく栄養価も高い。食材の味を損ねず様々な食べ方を楽しむことができる」と特徴を述べ「スピルリナは他のたんぱく源と違いどこでも育てることができて生産性が高く、CO2排出ゼロで環境に優しい。たんぱく源だけでなく、色素や脂質、炭水化物が摂れるので他の食品にも活用できる。最終的には大豆に並ぶような農産物まで成長させたい」と意欲を示した。今回のメニュー提供については、「食べる健康とSDGsの掛け算でメニューを作ってもらった。おいしく、SDGsを感じてもらいたい」と呼びかけた。
 
提供メニューは「チキン香草焼き」「もやしあんかけそば」「おろし豚カツ」「チキンドリア」「豚しゃぶ」の5つ。どのメニューもタベルモの緑が映えており、特に「もやしあんかけそば」は普通のラーメンの見た目だが、麺をすくい上げると緑色が出てきてサプライズ感を楽しむことができる。
 
提供期間は9月27日から10月1日までの5日間で、毎日1メニューを提供。食数は2000食を予定している。