セガサミーグループ社員食堂にサステナブルなフードブランド「L’thical」、給食企業のLEOCが提供開始
L’thicalはLEOCとエシカル(人や地球環境に配慮した行動様式)を組み合わせた言葉。料理人の技術と管理栄養士・栄養士の知識を活かし、植物性のたんぱく質代替食材と動物性の食材を併用することで、健康と地球環境に働きかけながらおいしさの共存を追求するフードブランドである。定食、めん類、カレー、パン、スイーツといったおなじみのメニューを社員食堂等で提供して、誰もが持続可能な社会の実現に参画できることを目指す。10月17日から始まったセガサミーグループのサステナブルウィークスで提供を開始した。緊急事態宣言が解除され、社員食堂に活気が戻る中、多くの社員はL’thicalメニューを選び、舌鼓を打った。総務本部の大村舞さんは「どんな味がするかワクワクしつつL’thicalメニューを選んだ。どれもおいしくて、通常メニューとほとんど味は変わらなかった。社員食堂でメニューを選ぶだけで環境に貢献できるのはいい」と感想を述べた。
〈通常メニュー同等、それ以上のおいしい大豆ミートメニューを〉
セガサミーグループでは10月17〜29日にかけてグループ初となるサステナブルウィークスを開催している。障がい者体験型研修やハンディキャップ社員の活躍紹介、全盲の若者が中心となったパラコンサートの開催など17のコンテンツで、グループ従業員のさらなる意識の醸成と理解の促進を図る。社員食堂における環境に配慮したサステナブルフードの提供もその取り組みの1つだ。期間中、「L’Greenカレー」や「2030年の回鍋肉」「かき揚げ黄金温麺」「L’thicalハンバーグ」といった約20種類のメニューを提供する。
L’thicalメニューの商品開発は2020年から始まり、出来立てほやほやだ。大豆ミートには大豆特有の臭みがあり敬遠する人もいる。この課題にどう対応したのか。LEOCでは、植物性と動物性のたんぱく質を併用することでおいしさを保ちながら、お客様に社会貢献や環境に優しい取り組みへの参画を提案している。
L’thicalのメニュー開発を担当した鬼久保好崇氏は「大豆ミート製品は一度食べて次はいいかなと思うものも多い。おいしくないとがっかりされるので、通常のメニュー同等、あるいはそれ以上の味を提供して、また食べたくなるメニューを目指した。食べた後、これ、大豆だったんだなと思ってもらいたい」と語る。「サステナビリティは認知拡大・継続が大きな課題。給食という日常の食シーンで、エシカルな食事を、敷居を下げてお客様にお届けして、共感いただくことが最初のフェーズで大事になってくる。健康だけではお客様は喜ばない。おいしさが一番だ。その上で、通常メニューよりもたんぱく質が摂れて、地球環境にもやさしい。それがL’thicalである」と特徴を語った。
例えば、「L’Greenカレー」は野菜の皮や切れ端、ヘタを使って作る出汁「ベジブロス」とプラントベースミルクで仕上げたコク旨いグリーンカレー。 通常のグリーンカレーに比べてエネルギーや脂質が低く、身体にも地球にもやさしい一皿である。お肉の代わりに厚揚げを使用し、タンドリーチキン風に焼き上げて、おいしさへの一手間を惜しまない。
「2030年の回鍋肉」は豚肉の代わりに大豆を含む「おからこんにゃく」を使用した次世代の回鍋肉。お肉のような食感のおからこんにゃくと濃厚なタレがマッチしている。また「かき揚げ黄金温麺」は大豆100%で作られた新食感の麺を使用した和麺メニュー。通常のそばに比べて低糖質・高たんぱく質で、消化と吸収が緩やかになるため満腹感も得られる身体にうれしい一品である。
サステナブルウィークスの期間、毎日、L’thicalメニューを選んでいる総務本部の大村舞さんに話を聞くと、「どれもおいしい」と大満足。大豆ミートを50%使用した「L’thicalハンバーグ」が特にお気に入りで、「食堂でよく食べるお肉100%のハンバーグと違いを感じなかった。エシカルメニューとして意識せず食べた」と驚きを語った。お肉100%とL’thicalの2つのハンバーグがあるならどちらを選ぶかを尋ねると、L’thicalに軍配が上がった。「ヘルシーさと環境面への貢献が理由です。L’thicalメニューを選ぶと、どのような活動につながっているかの説明文とアンケートの紙が付いてきます。社員食堂でメニューを食べることで、少しでも環境に貢献できるのはいいなと思いました」と理由を語った。
セガサミーグループの社員食堂でLEOCのサステナブルフードが導入開始
セガサミーグループでは、サステナブルウィークスが終了してもL’thicalを提供していく。LEOCでは今後も、お客様のご要望に応じながらL’thicalメニューの提供施設を増やし、肉類だけでなく卵類や魚類など、より多くの食品分野で代替えたんぱく質メニューを提供していく考えだ。