文科省、給食費負担軽減の取り組み調査結果を公表、「実施」「予定している」自治体は8割
文科省は9月9日、学校給食費の保護者負担軽減に向けた取組状況の調査結果を公表した。
学校給食関連三団体(学校給食物資開発流通研究協会、日本給食品連合会、全国給食事業協同組合連合会)が5月末に首相官邸を訪問した際、岸田文雄総理に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用を地方自治体に後押しするよう申請したのに対し、岸田総理が「その後、どのように補助金の申請につながったのか、報告して欲しい」と回答したことを受けて、文科省が6月末に調査を実施したものだ。
調査対象は学校給食を実施する都道府県教育委員会、市(指定都市を含む)区町村教育委員会。回答数は事務組合を含む1,793自治体。回答基準日は7月29日時点。
学校給食費の保護者負担軽減に向けた取り組みを「実施または予定している」と回答したのは1,491自治体で全体の83.2%。そのうち、臨時交付金を活用しているのは1,153自治体で全体の77.3%となった。
また、「実施を予定していない」と回答したのは302自治体で16.8%。そのうち、給食費の値上げを行う予定がないのは1,775自治体で全体の99.0%となった。
「予定していない」と回答した自治体の主な理由は以下のとおり。
▽現時点では、学校給食費の値上げを行う予定がない(284自治体)
▽現時点では学校給食費の値上げを行っていないが、今後値上げを予定しており、保護者負担の軽減については、今後対応を検討する(3自治体)
▽学校給食費の値上げを行ったが、子育て世帯への給付金の支給事業を行う予定であり、重複する取り組みとなるため(1自治体)
▽軽微な学校給食費の値上げのため(14自治体)
など。
文科省は今後、自治体など関係者へこの取り組み状況を周知し、引き続き、学校給食費の保護者負担軽減等に向けた取り組みを促す考えだ。