給食センター初の自走式災害支援車「レスキューフードビークル」導入、備蓄食材で炊き出し支援へ/香川県・坂出市学校給食センター
香川県坂出市は、市内学校の老朽化した調理場等を統合し、1日当たり4,000食の供給能力のある坂出市学校給食センターを7月に完成させた。防災機能の強化を目指して、自走式災害救援車「レスキューフードビークル」を学校給食センターで初めて導入。災害発生時には、給食センターの備蓄食材を利用した避難所等への炊き出し支援を行うという。
坂出市は同センターの整備にあたり、民連携事業としてより良い公共サービスを実現するために、選定事業者が民間の資金やノウハウを活用し、設計・建設から維持管理、運営までを一括して実施する、PFI方式を採用した。グリーンハウスグループで学校給食の受託運営を行うジーエスエフが代表企業を務める特別目的会社、「坂出市スクールランチパートナーズ」と協働し、市内16の小・中学校および幼稚園への安全で安心な給食提供に取り組んだ。
同センターは給食製造・提供の場所だけでなく、地域の拠点施設として災害時の支援活動も行う役割も担うことから、「坂出市スクールランチパートナーズ」は、坂出市に自走式災害救援車を提案。設計や調理機器導入などを行うとともに、8月3日には、坂出市と「炊き出し等の災害時支援に関する協定書」を締結した。
自走式災害救援車は災害時に同センターの備蓄食材を利用し、避難所などでの炊き出し支援を行う。車には、太陽光パネルや蓄電池、携帯電話を充電できるコンセント、使用するたびに排泄物を廃棄できるトイレも搭載されており、災害対策の拠点と活躍する。平時においては、食育イベント等も行い、坂出市全体の食育活動にも貢献していく。ジーエスエフは平時だけでなく、災害時においても市と連携し、災害対応を進めていく考えだ。