(一社)関東学校給食サービス協会・高村会長「夏期講習研修会の全国展開で、各地域の給食従事者の一助に」
関東1都9県で公立小中学校の給食調理業務を受託する民間企業49社によって構成される(一社)関東学校給食サービス協会は5月13日、明治記念館(東京都港区)で定時社員総会と懇親会を開催。懇親会には、会員会社・協賛会社ら150名が参加した。同協会は、主幹事業である夏期講習研修会の開催で、会員各社における調理従事者の資質向上や衛生管理の徹底などを進めている。
高村充会長(協立給食(株)代表取締役社長)は懇親会のあいさつで、「会長を拝命してから1年が経つ。思い返すと、ロシアウクライナ戦争の長期化や元旦の能登半島地震などがあった。学校給食では、新型コロナウイルスの5類移行が大きな出来事だった。コロナ禍中の3年間、給食の時間は、子どもたちにとって同じ方向を向いて食べるだけの時間になってしまっていた。しかし、5類移行により給食時間を楽しみに学校生活を送れる状況が戻ってきた。今後、私たち給食サービス企業に求められることも多くなってくるのではないか」と語った。
続けて、「学校給食では、人手不足が大きな課題である。パートタイマーの方々は、子育て世代をはじめ、ある程度働いてもらえる人材の層があったにも関わらず、各社ともに『確保』の面で苦労している状況だと思う。そのため、人材の『定着』が大事だ。各社の自助努力もあると思うが、協会という大きな組織の中で、研修を実施していくことの重要性を実感している」と強調した。
協会の主な事業である夏期講習研修会について「従来、会場研修を実施していたが、コロナ禍によりオンデマンドでの開催に変わった。2023年度はオンデマンド受講をベースに1会場で会場開催をしたが、今年は5会場に増やした」と述べた。また、日本給食サービス協会の協賛で、全国各支部に所属する各社を対象に、オンデマンド方式で夏期講習研修会を展開することに言及し「全国展開により、当協会の研修が会員各社にとどまらず、全国各地で学校給食を受託している方々の一助になれると思う。これは、研修の内容を含めて、会員各社が力を合わせて実施してきた研修が全国に認められたもので、誇れることだ」と語った。
最後に「夏期講習研修会は、おいしく安全な給食を届けることで、子どもたちにとって楽しい時間を共有してもらいたいという意識を持っている。引き続き、会員各社の皆様にご助力をいただき、あらためてご支援をお願いしたい」と呼びかけた。