給食各社が大規模な入社式を開催、クイズやコンサートなど記憶に残る企画で歓迎、保護者の招待も

給食サービス企業が、新入社員にとって記憶に残る入社式の開催に注力している。少子高齢化に伴う働き手不足が進む中、企業理解や同期の絆を深めてもらうことが狙いだ。クイズやコンサート、グループワークなどを通じて会社が大事にする考え方を伝えながら、モチベーションアップや社員間のコミュニケーション促進につなげた。
病院・高齢者福祉施設向け給食を手掛ける日清医療食品は、東京国際フォーラムと全国13会場を中継でつないだ入社式で新入社員772人の門出を祝福した。テーマは『食でつなぐ「笑顔」の輪』。新入社員はそれぞれ力を合わせて、あいうえお作文や四字熟語、手形アート、ダンス、コントなど様々な方法で所属先の紹介と抱負を発表。相互理解を深め、一体感を醸成した。会社が大事にしている価値観や事業課題について全員参加型のクイズも出題。社長、総務部長、採用担当者が回答内容についてディスカッションを行い、新入社員の緊張をほぐし企業理解につなげた。終盤には、ジャズピアニストのRINAさんが、新入社員の門出を祝う楽曲を披露した。
総合職採用の魚住夏々香さんは「365日、1日3食、安全安心でおいしい食事を届けるということは、いのちに一番近い食事を届けることだ。その使命を強く感じられる入社式で、入って良かったと思った。研修も頑張りたい。他会場にいる仲間の頑張る中継を見て、涙が出るほど楽しかった」とコメント。
病院勤務予定の髙清水美紅さんは「入社式は初めてで緊張していたが、壮大でやる気が出た。クイズのときの社長の話が面白く、みんなで盛り上がれて楽しかった」とコメント。今後については、「食べてもらって元気を与えられるような食事を提供したい」と力を込めた。

多業態の給食・外食で事業を展開するグリーンハウスグループは、東京オペラシティ コンサートホールで、『五感で感じる』をテーマに入社式を開催した。食と健康と音楽を組み合わせた企画で新入社員480人とその家族100人を歓迎した。とんかつ新宿さぼてんの「プレミアムかつサンド」、新規事業の香りの研究から、この日のために開発した「入社式の香り」、新入社員の顔写真を用いた「モザイクアート」、桜の木で彩った「フォトスポット」などを用意。
終盤には、ホテルグランバッハにちなみウェルカムコンサートを開催。東京フィルハーモニー交響楽団とヴァイオリニストの廣津留すみれさん、オルガニストの石丸由佳さんが演奏を披露。荘厳な音楽で新入社員の門出を祝福した。

社員食堂大手のエームサービスはパシフィコ横浜で入社式を開催し、新入社員687人を歓迎した。テーマは『あなたの色で“感動”を描こう』。新入社員を120のグループに分けてワークを実施。同期の仲間を理解し、会社の事業と先輩社員の思いを知り、グループごとのカラーを決める過程で一体感を深めた。その後の謎解きワークでは同期で協力しながら謎を解明。ワークを通じて、サービスの提供者として同社が大切にしている考え方を伝える機会にした。