外食10月度 台風など影響し客数微減 全体売上高、わずかに前年超え

日本フードサービス協会は、協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査の10月度をまとめた。

10月は、土曜日が1日少ない曜日回りに加え、台風が2週続けて週末に上陸接近したこと、月全体を通して雨天日が多かったことなどから、客数は14カ月ぶりに前年を下回った。フェアメニューなど高単価商品が堅調な店舗もあり客単価は上昇、全体売上高は0.1%増とわずかに前年を上回った。

ファーストフードの全体売上高は前年比1.6%増となった。洋風は、新商品やご当地メニューキャンペーンなどが奏功し、売上高は4.0%増と好調。和風は、昨年携帯会社とのコラボキャンペーンがあった反動もあり客数が大幅に減少、売上高も3.9%減となった。また麺類は、店舗増に加えフェアメニューなどが堅調で3.9%増、持ち帰り米飯・回転寿司は、店舗減などが影響し4.6%減となった。その他は、アイスクリームが携帯会社とのコラボキャンペーンにより客数が4割増となり売上高は12.3%増と大幅に前年を上回った。

ファミリーレストランの全体売上高は2.3%減と5カ月ぶりに前年を下回った。洋風は、引き続き高単価のフェアメニューが堅調で客単価が上昇するも、天候不順を要因に売上高は3.8%減、和風は、一部で選挙の影響もあり4.1%減、中華は、引き続きポイントアップキャンペーンなどを行うも客数減で1.0%減となった。一方、焼肉は天候不順も好調を維持しており、売上高は6.2%増となった。

パブ・居酒屋の全体売上は5.3%減で着地。パブ・ビアホールは、天候要因に加え、大きなスポーツイベントが少なかったことなども影響し4.4%減、居酒屋は、店舗減と悪天候の影響で5.5%減となった。

ディナーレストランは天候要因や選挙期間中の宴会需要減で前年を下回った店舗もあったが、鍋などの季節限定メニューなどが好評なところもあり、売上高は3.3%増。喫茶は客数減となったものの、ドリンクや軽食メニューが好調で客単価が上昇、売上高は1.0%増となった。

〈食品産業新聞2017年12月4日付より〉