“100円寿司維持”かっぱ寿司 初の「100円祭り」、大とろ・のどぐろ・天然本鮪ねぎとろなど販売
かっぱ寿司は9月21日から、「かっぱの厳選100円(税込110円)祭り」を開催し、1貫税込110円の「大とろ」「のどぐろ」「天然本鮪 ねぎとろ包み」などを販売する。開催期間は10月10日まで。“100円祭り”の開催は、かっぱ寿司初。
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「かっぱの厳選100円(税込110円)祭り」の提供商品は、「大とろ」「天然 のどぐろ塩炙り」「天然本鮪 ねぎとろ包み」「活〆 大ぶりえび」「とろサーモン いくらのせ」の5品。いずれも1貫税込110円。「大とろ」と「天然本鮪 ねぎとろ包み」は店内飲食限定。
「大とろ」は、みなみ鮪を使用。旨みを逃さないよう低温塩水解凍をし、1枚1枚店舗で切り付けている。ねっとりとしたきめ細かな身質と濃厚な味わい、すっと溶ける脂の甘さが特徴だという。
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「天然 のどぐろ塩炙り」は、別名“白身のとろ”ともよばれる程、脂のりがよく高級魚として知られる「のどぐろ」を、注文後に両面を直火で炙って提供する。炙られたパリパリ食感の皮目と、のどぐろ特有の甘さと旨みのある脂が楽しめる。塩を軽く振っているため、そのまま食べるのがおすすめだという。
かっぱ寿司では、昨今の原材料高騰や円安を受けて大手回転寿司チェーン各社が値上げを発表しているなか、1皿税抜100円を維持するという。加えて9月14日には、定番メニューに100円商品を新たに30品追加した。また、2021年には“回転寿司屋から寿司屋品質へ”を掲げ、シャリを山形県産「はえぬき」の単一使用に変更したほか、「お酢」「わさび」「醤油」「てんぷら粉」を改良するなど、すし全体の完成度向上を図った。
〈値上げのなかでも“選ぶ楽しさ”を/久保田取締役〉
9月16日に実施したメディア向け試食会で、かっぱ寿司を運営するカッパ・クリエイトの取締役 経営戦略本部長・久保田令氏は、100円寿司を維持・拡充する狙いを語った。
「100円寿司が持つ醍醐味の1つに“選ぶ楽しさ”があると考えている。昨今の値上げで選ぶ楽しさが減ってしまうなか、100円商品を増やすことによって、選ぶことによる食事の楽しさを味わっていただきたい」(久保田氏)。
また、食品産業新聞社の取材に対し、以下のように回答した。
100円を維持できる理由は――
ひとつひとつの寿司の内容を少しでも見直すことで、ある程度変わってくる。小さいことの積み重ねで、価格を抑えています。
仕入れ・調達では、前もって販売計画を立てているため、早い段階で調達をかけます。そのため、一番安いタイミングで仕入れるなど、調達コスト全体を下げることができる。また、コロワイドグループの調達力を生かし、総合的に仕入れているという強みもあります。
可能な限り100円寿司は維持していきたい――
100円寿司は、かっぱ寿司の原点なので維持したいと思っています。価格を上げていくと、グルメ寿司などの世界に入ってしまうので、「100円回転寿司」という位置づけは守っていきたいです。
100円寿司には「選べる楽しさ」があると思います。ご家族でいらっしゃった場合も気兼ねなく商品を選べるのは、もともと「回っている中から好きなものを選ぶ」という、回転寿司の根幹にある価値だと考えています。
定番メニューは、いつでも気軽に楽しめる100円商品をきちんとそろえる。フェアでは、目玉商品はできるだけ100円で提供しつつ、高価格帯の付加価値商品をプラス1皿、2皿楽しんでいただけるようラインアップしていきます。
昨今の原料高騰や円安影響について――
経済状況は厳しいものだと感じています。円安がここまで進むとは誰もが想定できなかったことでしたので、今後も日々動向をウォッチして、その時その時で判断していくしかないと思っています。