“売上8.3%増”の吉野家、親子丼・牛麦とろ丼・月見で合計700万食、季節商品が好調
吉野家ホールディングスは10月12日に発表した2023年第二四半期決算を発表。主力業態「吉野家」単体の売上高は555.96億円で前年同期比8.3%増となった。
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増収の主な要因は、郊外店舗を中心に店内飲食が回復傾向であることと外販事業が堅調に推移したこと。まん延防止等重点措置の解除により店内飲食は段階的に回復している。
10月19日に開催した「牛すき丼・牛すき鍋膳」発表会で、吉野家の河村泰貴社長は直近の販売動向や顧客の利用傾向について説明した。
その説明によると、2022年の吉野家で販売好調の商品には、「丼商品」「求めやすい価格設定」「テイクアウト対応」という3つの共通項がある。さらに、好調商品の販売傾向には「テイクアウト利用」「幅広い客層」「高リピート率」という3つのポイントがあるという。
中でも好調なメニューは季節性商品で、4月~6月に販売した“親子丼”は400万食、6月~8月の“牛麦とろ丼”は170万食、8月から現在販売中の“月見牛とじ丼”は150万食、合計すると700万食を販売している。
テイクアウトの比率はコロナ前の2019年は3割だったものが、2020年以降は5割で推移。その中で女性は約半数にのぼる。従来は男性が利用するイメージが強い吉野家だが、女性の利用比率はテイクアウトを中心に、年々高まっているという。
10月20日発売の「牛すき丼」は本体価格568円(税込624円)。同時発売する恒例の秋冬メニュー「牛すき鍋膳」は週に何度も注文する人も多い“高リピート率”の人気商品だ。新たに“丼商品”として登場した「牛すき丼」は、この秋の吉野家の業績をけん引していくことになりそうだ。