スシロー 360円「黒皿」を新価格260円に、価格を固定しない「白皿」導入、最安「黄皿」を拡充“お客様の声をカタチに”
あきんどスシローは5月31日から、全国の「スシロー」店舗で新価格の導入など新たな取り組みを開始する。
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最も低い価格帯の「黄皿」商品を増やすほか、これまで360円(以下税込)で提供していた「黒皿」を新価格260円に変更し、価格を固定しない「白皿」を導入する。同社は5月29日、東京・中央区の「スシロー ヤエチカ店」で、メディア向け商品戦略説明会を開催した。
スシローでは現在、3つの価格帯の皿で商品を展開している。店舗によって各皿の価格が異なり、「黄皿」は120円・130円・150円、「赤皿」は180円・190円・210円、「黒皿」は360円・370円・390円となっている。
〈「黒皿」を新価格260円・270円・290円に変更〉
今回の「黒皿」の価格変更では、従来の360円・370円・390円から、新価格260円・270円・290円となる。商品ラインアップも刷新し、「本鮪赤身」「サーモンいくら軍艦」「蒸しほたていくら軍艦」「和牛さしとろポン酢ジュレ」といったメニューに加え、予約が取れないという“富山の名店”のすし職人が開発に携わった“匠のすし技”「匠の海鮮巻き重ね」「匠の胡麻タレ漬け真鯛ととろたく」などを取りそろえる。あきんどスシロー代表取締役社長の新居耕平氏によると、“匠のすし技”シリーズの全店舗での提供に向け、名店のすし職人がスシローの各エリアマネージャーに直接指導を行ったという。
〈「黄皿」は80種類以上に〉
最も安い価格帯で、利用客からの注文率が一番高い「黄皿」は、新たに6品を追加し、約80種類以上となる。過去に提供し、利用客から復活を望む声が多かった「甘えび」や「えびサラダ軍艦」「ミートボールマヨ軍艦」などをラインアップに加えた。
〈“値段を固定しない皿”「白皿」が誕生〉
スシローブランドとして初の取り組みとなる“値段を固定しない皿”「白皿」が新たにスタートする。これまでは規定の価格に縛られ、販売が難しい商品もあったという。今後は、時々に応じて価格設定を行い、商品を展開していく。今回初の「白皿」商品として、「カニ爪食べ比べ」と「活〆穴子食べ比べ(天ぷら・焼き)」(各360円)を、5月31日から6月11日までの期間限定で販売する。
今回の各新施策について新居社長は、“お客様の声をカタチに”をテーマに展開するものだと説明した。さまざまな価格高騰が騒がれるなか、利用客の声をどのような形にできるのか、従業員に相談しつつ考え抜いたという。また、説明会の冒頭には「メディアを通じて、まずはお客様にお礼を伝えたい」と話した。
「今年に入ってからSNSで迷惑動画の拡散があった。スシローのみならず外食業界全体で非常に大きな影響を受けたが、そんなときに多くのお客様から、スシローを応援するメッセージをSNS等でいただいた。店舗にも多くのお客様がご来店くださり、感謝で胸が一杯になった」「今回の新たな施策で、よりスシローを楽しんでいただきたい」などとした。
また、スシローのさまざまなこだわりを発信するため、落語家の笑福亭鶴瓶さんを新たに起用。今後、プロモーションを展開していく。説明会にVTR出演した鶴瓶さんは、寿司は大好物なものの、スシローはまだ食べたことがないと話し、「正直にしか言わないので、楽しみにしてください」などとした。