くら寿司 半数以上が外国人客の「グローバル旗艦店」、回転レーンでの提供維持で差別化も
くら寿司では、インバウンド需要を見据えた「グローバル旗艦店」を国内に5店舗展開している。これらの店舗では現在、客数の半数以上を外国人が占めている状況だ。
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グローバル旗艦店以外でも、都心部の店舗を中心に、外国人客が増えているという。
くら寿司の広報によれば、「為替の影響などもあると思うが、日本を代表する食事として高級なイメージがある寿司が、低価格で食べられるということ」が支持されているという。
加えて「コロナ禍以降に、くら寿司の海外店舗の売上が伸びており“回転寿司”というフォーマットへの関心が高くなっている」と話す。
日本の回転寿司店では近年、感染症や迷惑行為への対策から、商品の提供を注文レーンのみで行い、回転レーンには寿司を流さない店が増えてきた。
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くら寿司では、抗菌寿司カバーを導入していることから、大手チェーンでは唯一、今も全店で回転レーンにも寿司を流している。そういった回転寿司らしさを楽しめる店舗としての需要もあると見ている。実際に、外国人客はレーンの利用が高い傾向にあるという。なお同社では、客席にある注文を行うタッチパネルのデータなども、インバウンド利用の情報収集に活用している。
「グローバル旗艦店」では、ただ食事をするだけでなく、観光要素を加えた食体験を提供できるよう工夫している。内装は、白木造りの柱やテーブル、畳シートを使った座席など、和のテイストを共通とする。
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加えて、象徴的な大きな提灯など、各店舗でアイコニックな装飾を設置することで、SNSでの広がりを意識したという。「浅草ROX店」では日本の縁日でおなじみの射的コーナーを設け、「原宿店」にはクレープ屋台を、「押上(スカイツリー前)駅前店」ではデジタル射的を店内に設置した。なお、4月には6店舗目のグローバル旗艦店「銀座店」のオープンを予定している。
海外出店についても拡大を図っている。年間にアメリカへ11~13店、台湾などアジアには5~10店舗の出店を予定している。