トーホー1月期第2四半期、人件費の増加が影響し5期ぶり減益
【大阪発】トーホーは8日、神戸市の本社で18年1月期第2四半期決算の説明会を開いた。2期連続の減収、5期ぶりの減益となった。古賀裕之社長は、「売上総利益率は改善したものの、売上高が減少した分、額も減り減益となった」と振り返り、「今後はグループ会社と連携して、伸び代のある中部から首都圏エリアを拡大していきたい。商品面ではPBを増やしていく」と今後の展開について話した。
前期のM&Aの寄与があったものの、スーパーマーケット事業における不採算店を当初計画以上に閉店したことや、大口取引の減少が影響し減収となった。利益面では、売上総利益率は前期より0.18ポイント改善したものの、ベースアップなどで人件費が増加し、販管費が0.6ポイント上昇したことが響いた。
セグメント別では、ディストリビューター(DTB、業務用食品卸)事業は売上高0.3%減の687億9,600万円、営業利益は18.8%減の8億9,000万円となった。今期の取り組みとして、創立70周年を記念して例年の倍の13会場で総合展示商談会を開催予定で、上期は8会場で開いた。また、PBも例年より多く、新商品18アイテム、リニューアル品37アイテムを発売した。このほか拠点施策として、佐賀県の鳥栖コーヒー工場を老朽化のため閉鎖し、六甲アイランドコーヒー工場(神戸市灘区)に統合・集約、アメリカ製の焙煎機を導入するなどして、事業基盤の強化を図った。下期は8月にトーホーフードサービス(TFs)東京支店を増床、冷凍庫を1.4倍に拡大し、売上げアップを狙う。商品施策として、PBは新商品26アイテム、リニューアル品84アイテムを発売する。また、10月にはグループ会社であるヤジマ(茨城県筑西市)をトーホー・北関東が吸収合併予定で、TFsの業改を水平展開していく。
キャッシュ&キャリー(C&C、業務用食品現金卸売)事業は、売上高0.2%減の201億8,300万円、営業利益59.7%減の4,800万円となった。九州の水害や酒税法改正の影響があるなか、A-プライス既存店は客数、客単価共に堅調に推移した。しかし、1月に「パワーラークス日野店」(東京都日野市)を閉店したことが全体での減収に響いた。利益面では、設備投資による経費増や人件費増が影響し減益になった。上期の取り組みとして、「霧島店」(鹿児島県霧島市)と「岐阜店」(岐阜市)の2店を出店、5店を改装した。下期は、直近3ヵ年出店店舗の販売強化や、店舗外営業活動を推進して販売力強化を図るほか、2店を改装予定。
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