ニチレイ第2四半期連結、加工食品事業など伸長し増収営業増益 通期予想を売上・利益で上方修正、過去最高益目指す

ニチレイが10月31日、発表した18年3月期第2四半期連結業績は、加工食品事業の伸長などにより売上高4.7%増2,827億9,900万円と増収、利益面では、低温物流事業が堅調に推移したことなどから営業利益1.2%増162億5,400万円、経常利益3.3%増164億3,400万円と営業・経常増益だった。一方、加工食品事業の生産ライン再編に向けた設備の除却を実施したことなどから、四半期純利益は4.0%減101億7,900万円と減益だった。主なセグメント別概況は次の通り。

【加工食品事業】売上高10.0%増1,138億6,200万円、営業利益3.8%減85億3,000万円と増収減益。家庭用・業務用ともに販売が拡大したことに加え、海外子会社の売上も貢献し、全体で増収となった。営業利益は増収効果や生産効率向上もあったが、原材料・仕入コストの上昇、広告宣伝費の増加などあり減益だった。

【水産事業】売上高2.3%増357億6,100万円、営業利益61.5%減2億2,500万円と増収減益。外食・中食向け商材の販売拡大に努めたことや、「たこ」「魚卵」の取扱いが伸長したことなどで増収も、円安の影響で「えび」の調達コストが増加したことなどから減益。

【畜産事業】売上高1.1%増438億6,000万円、営業利益7.0%増6億7,900万円と増収増益。市況や需要の変動に対応した慎重な買付や販売を進めたことなどにより売上は増収、輸入牛肉の採算が改善したことなどにより増益。

【低温物流事業】売上高1.5%増947億4,600万円、営業利益14.0%増57億0,900万円と増収増益。大都市圏を中心とした集荷拡大や地方エリアにおける保管・運送・流通加工機能などの総合的な物流サービスの提供に注力。また、業務改善及び運送効率化などのコスト対応策を推進したことに加え、TC(通過型センター)事業が堅調に推移したことで増収増益となった。

また、通期業績予想を売上・利益面ともに当初予想から上方修正。売上高は当初予想から110億円上方修正し、前年比5.1%増5,670億円、営業利益は、当初予想から20億円上方修正し、前年比4.1%増305億円を計画。営業利益、経常利益、純利益において過去最高益を見込むこととした。

〈冷食日報2017年11月1日付より〉