日本製粉17年度冷食事業は1ケタ台後半伸長、家庭用がけん引
また、トレー米飯「オーマイいまどきごはん」が2ケタ以上の大きな伸長。16年秋からシリーズ化して面で訴求したことが奏功し、既存品も好調であるほか、17年秋の「カルビクッパ」や今春の「参鶏湯」と、IQF 米飯では実現できない、トレー入りならではのスープご飯メニューといった価値訴求が市場からも評価を受けている。
15年秋から発売した「レンジでおいしいごはんのおかず」は、16年秋からリーチインを意識し縦型パッケージに変更、その後も定期的にアイテムを投入してきた。メニューを中華中心から和洋中取り揃えたこともあり、前期は好調推移。
ワンプレート「よくばり」シリーズもプラス。ただ、これまでより伸び率が鈍化していたところ、今春の和風メニュー投入で足元では再活性化している。「当初、魚メニューの『あさりご飯とさばの味噌煮』が売れると見ていたが、蓋をあけてみると『鶏めしとチキン南蛮』の方が動きがよい」(宮田一正執行役員食品営業本部冷凍食品部長)という。
今春は高価格帯パスタで、野菜を中心とした具材の量を訴求した「具の衝撃」を投入。個食パスタで夕食も含めた食シーンの拡大を狙ったもので、想定を上回る配荷となっている。「これまでも個食パスタの高価格帯ブランドに取り組んできたが、なかなか大きなヒットには至っていなかった。具の量が多く、わっという驚きがあることがコンセプトとして通じやすかったと見ている。出足が良く、いかにリピートがつくかが重要」(同)。
さらに、17年春から数量限定でテスト販売していた、Ready To Cook という新境地を狙う贅沢パスタ「TOKYO PASTA」を間もなく正式に通年販売し、マーケットの掘り起こしを図る。
宮田部長は「これまでも価値創造、付加価値追求を具現化し、トレー入りパスタ・米飯やワンプレートメニューといった商品に取り組み(市販冷食業界の中で)一定の地位を築いててきた。『TOKYO PASTA』はレンジで温めるだけでなく、ソースと混ぜるひと手間をかけるReady To Cook を提案するもの。一定の目途がたったことから通年販売する」という。
〈冷食日報 2018年5月22日付より〉
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