フタバ食品18年8月期、中華まんは横ばいの見通し 氷菓「サクレ」は需要急増で一時休売に
商品分野別の売上高はアイスが前期比5%増と好調、中華まんは横ばいの見通しだ。中華まんは肉まん、あんまん、ピザまんを中心に一部バラエティー商品を展開する。販売チャネルは8割方が大手CVS向け、そのほか生協、量販店など。本社がある栃木県内の高速サービスエリア、道の駅を中心に、地域色を出した「レモン牛乳まん」「新里葱のすき焼きまん」「かんぴょうのきんぴらまん」などを展開している。今冬、中華まんにとっては低温の追い風もあったが、3~4月に入ると気温が高い日が多く、シーズン全体として販売増にはつながらなかった。
餃子は宇都宮餃子会正会員として展開している「豚嘻嘻(とんきっき)」ブランドの認知度が高まっている。宇都宮餃子ストリート「宮島町通り」に店舗を構えるほか、上河内サービスエリアをはじめSA、道の駅でお土産用の冷凍食品を販売している。餃子の今後の展開について「全国的に取扱いの要望はあるが、まず高価格帯商品であること、また栃木の食材を使用したブランド価値なども考え合わせると大きく手を広げる考えはない」としている。
冷凍ヨモギは長年、和菓子店を中心に販売を続けている。「山形産のヨモギを使用しており品質が高いと好評だが、ヨモギを摘む人が減り需要にこたえられていない」。要望の6割程度の生産にとどまっているという。
アイスでは100%子会社の東北食品(岩手)の工場を昨年建て替えて、1.5倍に生産能力を高めた。一方で今期、売上げの2割弱を占めるサクレはテレビ番組で取り上げられ、猛暑との相乗効果で需要が急増、生産が追い付かず休売を余儀なくされた。氷菓による盛夏中心の販売から秋冬のウエートを高めるため、アイスモナカ「DANDY」や「サクレスイーツ」シリーズなどの展開を強めている。今秋は付加価値を高めた「サクレスイーツ+(プラス)」を発売予定。商品領域の拡大によりNB商品の売上比率を高めたい考えだ。
〈冷食日報 2018年8月8日付より〉